苔の空間を充分堪能した私は、受付所で拝観料を払って、いよいよ、本堂を中心にしたエリアに入った。
受付を入ったところで、お堂をバックにして、やはり萩の花が咲いていた。
ここの萩の方が、前より少し多く、花を開いていた。
このエリアは、やはり白い壁で囲まれていて、その白壁をバックに、梅やモミジの緑が映えている。
塀ぎわには、タイサンボクの木もあって、ホッコリした大きな花が咲いていた。
庭の真ん中には、菩提樹の木が植えられていた。(下の写真の、囲いでかこまれた木)
菩提樹は、下向きに、実(らしきモノ)をつけていた。
エリア内の、小さな祠?と、鐘楼。
梅の木は、大きめの実をたくさん付けていた。
このエリアでも、古木の幹や手水鉢の周りには、びっしり苔が付いていた。
私はお庭を巡ったあと、最後に、秋篠寺の中心の“本堂”(国宝)に入った。
本堂 (手前が菩提樹の木)
本堂の中には、本尊の薬師如来を始めとして、日光・月光菩薩、十二神将、そして、かの有名な“伎芸天”などが安置されている。
昨日私が本堂に入ったとき、参拝者は誰もおられなかった。
そのせいもあって、私は仏さま達との静かな対面の時間を、心ゆくまで過ごすことができた。
十二神将は逞しく、伎芸天は、たおやかで実に美しかった。
私の心は、苔の情景を見たときと同じくらい、いやそれ以上に、静かな充足感に満たされた。
(下に、前に行ったときに買った、伎芸天の半身像の写真を載せます。 全身像だとなお良かったのに…)
最後に再び、萩の花を少しアップで撮って、私は秋篠寺をあとにした。
帰りは、かつての南大門から外に出た。 それは、秋篠寺の周りに広がる水田の風景を見たかったから。
しかし残念ながら、水田の面積は、前に来たときよりもずいぶん減っているような気がした。
それに昨日は雨模様のお天気で、いい写真は撮れなかった。 (でもせっかくなので、載せさせていただきます。)
そして、最後の最後に、帰り道で見た花など。