「青磁」の展示室から、時代は下って、“朝鮮時代”の作品の展示室へ入った。
時代がだんだん新しくなってきたこともあって、この部屋の作品には斬新な感覚のものも多かったように思った。
今回も、気に入って撮った写真を、順次載せさせていただきます。
(左) 「粉青印花 菊花文 三耳壷」 (15世紀) (二つとも、小さい模様が整然と並んでいるのが、渋くて素敵!)
「粉青白地象嵌 条線文 祭器の“ほ”(当てはまる漢字が見当たらない)」 (15世紀)
「粉青刷毛目 “ほ”の蓋」 (16世紀)
(上の“ほ”には荒々しさが、下の“ほ”の蓋には、微妙な色合いに味わいがあって、ともに素敵だなあ!と思った。)
「粉青粉引 瓶(ヘイ)」 (16世紀) 「粉青鉄絵 瓶」 (15後~16世紀前)
(左の瓶は、「加賀前田家の伝来と伝えられ、長年の使用によってできたしみや金や漆による補修跡も、味わいがあ
る。」と説明に書かれていたが、この古びた味わいが、私にもとても心地よかった。
右の瓶に描かれた絵が、生き生きしていて、素敵!)
「粉青鉄絵 長壷」 (15世紀後半~16世紀前半) (淡い色合いと絵の線が生き生きしてて、いいなあ!)
「白磁 大壺」 (18世紀)
(右の写真にあるように、この壺は、志賀直哉から東大寺に贈られ、東大寺・観音院に飾られていた。しかし1995年に
泥棒が地面に叩きつけ粉々になったが、優れた技術により修復されて甦った、とのこと。)
「青花 虎鵲文 壺」 (18世紀後半)
今回の展覧会、いつも感覚的にササッと観ていくだけの私にしては、ずい分丁寧に観たもんだ!と、我ながら感心して
会場を出た。
細かいものばかり見てちょっと疲れた目に、人影のほとんど無い休憩室の空間や窓からの眺めは、とても心地よかった。
美術館を出たすぐのところで、レトロなビルと今風のタワマンとの対比が面白くて、下の写真を撮った。
(美術館に来たときには、いつも見ているこのレトロなビルが、「光世証券」のビルだということが、後で分かった。)
その後私は、運動を兼ねて、しばらく土佐堀川沿いに歩いた。
でも、陽射しの強さに負けて、「なにわ橋」でもう川を渡り、淀屋橋駅の方に戻って行った。
「なにわ橋」は、通常「ライオン橋」とも呼ばれ、雄叫びを上げるライオン像が置かれている。
ライオン橋を渡ったところは「北浜」で、古くから大阪の商取引の中心の一つだった。
しかし、「三越百貨店」なども撤退し、今では「大阪取引所」だけが、その名残りを残している。
私はそこから、今度は、土佐堀川沿いに反対向きに歩き、淀屋橋駅に向かった。
土佐堀川に面して建っているいろんな建物の中に、前に「レトロな建物」と書いたビルが、あった。
正面に、「光世証券」と立派な文字が掲げてある。
自由に中に入れるようなので、入って上を見たら、やはりレトロなシャンデリア?が、シックな雰囲気を醸し出していた。
また、川側の窓には、これもとっても素敵な模様が施されてあった。
私は帰り道、何だか、とても得をしたような気分になった。