BSプレミアムで毎週水曜日の午後8時から「Amazing Voice 驚異の歌声」という番組をやっている。
←番組のタイトル画面。どなたが書かれたのか確かめてないけど、こ
の画面もステキだと思っています。
藤井フミヤさんと元ちとせさんの司会で、毎週、世界の知られざる「驚異の歌声」を紹介しています。
今週は「女たちの地平線 カザフスタン」と題して、カザフを代表する、二人の女性の歌声が紹介されました。
一人目は、カザフスタンの歌姫と呼ばれる≪マクパル≫。 もう一人は、カザフ歌謡界の女王…≪ローザ≫
(ちなみに、カザフスタンとは遊牧の民の国という意味だそうで、1991年に旧ソ連から独立、新しい国造りに邁進している途上だとか。)
マクパルは、ドンブラというカザフの民族楽器(2弦の弦楽器)を奏でながら、その豊かな声量で、民謡から現代の歌謡曲まで歌い上げる。まさに、歌姫と呼ばれるにふさわしい人だ。
彼女の歌はどれも素晴らしかったが、特に私の心を打ったのは、(彼女が愛する夫を凶弾で失い、9ヶ月全く歌が歌えない時期を乗り越えて復帰した)“夫ザマンベック追悼コンサート”での彼女の、(それまでとは一味違う)悲しみを湛えつつも力強さに満ちた歌声だった。
一方ローザは…故郷セミパラチンスク(旧ソ連時代に、20年にわたって核実験場にされた)の哀しみを歌った≪時代よ≫という歌が圧巻だった。
≪時代よ≫の歌詞の一部…
水のように澄んだ故郷は 泥で濁ってしまった
哀れな故郷よ 痛めつけられた人々よ
なぜ 泉から毒を飲まされるのか なぜ 愛しい子供を奪われるのか
核の閃光にさらされた 故郷カザフの地よ
←セミパラチンスクで繰り返された核実験
彼女自身の家族も、何人かが被爆されているという。
そして、彼女の≪時代よ≫ は、核実験廃止運動のシンボルとして歌われ、世界的に広まり、1991年に核実験場は閉鎖されたとのこと!
今回の≪時代よ≫は、日本の福島に向けての、彼女からのエールの熱唱だった。
今回の番組でも、歌の持つ、“人を勇気づける力” を、しみじみと感じました。
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