のんスケの‥行き当たりバッタリ!

ぐうたら人生を送ってきた私が、この歳になって感じる、喜び、幸せ、感動、時に怒りなどを、自由に書いていきたいと思います。

遺体に笑顔をよみがえらせる!≪復元納棺師・笹原留似子さん≫

2012-08-18 18:09:31 | 日記

 昨晩、NHKスペシャル「最期の笑顔 ~納棺師が描いた東日本大震災~」という番組を見た。

 それは、復元納棺師・笹原留似子(ささはら・るいこ)さんの、東日本大震災後の生き様を、追ったものだった。

 彼女は、震災で無残に傷ついた遺体を、時間をかけて修復・復元され、それに笑顔を甦らせてから遺族の元にかえし、更に、その笑顔を絵に描い

て残すという活動を、ずっと続けられてこられたのだ。

            ←復元した故人の笑顔を描かれる、笹原留似子さん

 

 「復元納棺師」‥こういう仕事・職業があることを、私は今回の番組で初めて知った!

 “復元”の付かない「納棺師」も、あの名作「おくりびと」(漢字だったかな?)で、私はその存在を初めて知ったのだから‥。

 

 笹原さんは、震災直後から遺体安置所を回られ、無残に傷ついた遺体を復元、生前の笑顔を甦らせてこられた。

                 ←遺体安置所で復元作業をされる、笹原さん

 

 その数は、300人を超えるという。

 そしてこの復元作業は、すべてボランティアなのだ。

 

 番組は、復元作業を受けられたお一人、(夫と4人の子どもを残して一人だけ津波の犠牲になられ、1ヶ月後にその遺体が発見された)Hさんの復元

作業を、追っていた。

 Hさんの遺体の復元作業は、夫の、「このままの姿では、子どもたちをお母さんに会わせることはできない。なんとか4人の子どもたちに、お母さんと

のお別れをきちんとさせてあげたい!」という願いから、笹原さんに依頼されたのだった。

 今回の復元作業は、遺体が安置されている、Hさんの家で行なわれた。

              

 

 変形して硬直した顔を念入りにマッサージして元の顔の形に戻し、損傷のある処には脱脂綿をつめて、上から特殊なファンデーション等を丁寧に塗っ

ていく。

 ファンデーションは、冷たくなった顔になじむように、自分の手でよく温めてから、何度も何度も、塗っていかれるのだそうだ。

                    

 

 そして、その人の笑い皺の跡をさぐって、笑顔を甦らせる。

 生前の笑顔にできるだけ近づくようにと、Hさんの遺影にじっと目を向けられる、笹原さんの真剣な眼差しに、心打たれる。

                   

 

 この日の復元作業は、結局3時間に及び、終わったのは、深夜だった。

 復元された奥さんと対面され、「これで、妻が戻ってきた‥子どもたちに会わせられる!」と、涙を流して喜ばれる、ご主人。

 笹原さんの顔にも、安堵の表情が浮かぶ。

         

 

 

 こんな作業を、彼女はなんと、300回以上繰り返してこられたのだ。

 

 そして、(復元作業の依頼が少なくなった)震災後4ヶ月くらいから、彼女は、自分が復元した人たちの、「最期のすばらしい笑顔」を残したいと考えら

れるようになった。

            

 

 彼女は、一人一人を思い出しながら絵を描かれ、それに、ご家族の思いを、(時には、自分の気持ちも)文で添えられた。

           

 

          

 

 震災で亡くなられた方とそのご遺族に、このような向き合い方をしてこられた人がいるのだ!

 「復元納棺師・笹原留似子さん」の存在と行動は、私に強い衝撃を与えた。

 

                    

 

 

 

                 

 

 

 

 


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4 コメント

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感動しました (まあちゃん)
2012-08-19 14:21:09
 私も初めて知りました。 誰もなし得ないようなことを、ボランティアでされているという~頭が下がる思いです。 因みにご職業は何をされておられる方でしょうか?
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まあちゃんへ。 (のんスケより)
2012-08-20 13:08:48
 もちろん職業は、復元納棺師です。普段はたぶん、事故などで損傷した遺体を、要請を受けて(仕事として)復元しておられるんだと思いますが、震災の犠牲者には、ボランティアでやっておられるってわけです。
 いい番組を見た時は、どうしても書き残したい気持ちになってしまいます。深刻な中味になってごめんなさい!
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Unknown (ちはる)
2014-07-31 08:50:50
はじめまして
私は子供が借りてきた笹原さんの本を読ませて頂きました、ワンストーリーずつに涙しました。
わたしも看護士をしてますが、中々心底ここまで
尽くされるかたはそうそういません素晴らしいかたですね、
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ちはるさんへ (のんスケより)
2014-10-19 09:31:40
 コメントありがとうございました。お礼が遅くなって、ごめんなさい。
 コメントの確認を怠っていて、今日になって偶然ちはるさんのコメントを見る事ができました。
 笹原さんの本を読まれたんですね!それにご自身も看護師をなさっているとのこと‥。大変なお仕事ですが、お身体に気をつけられて、病気の方の強い味方になってくださいね。
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