バレエ・ミュージカル好き?の鈴付き猫のぼやき
ねこまくらん
東京SWAN1946
東京SWAN1946~戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演
という映画を観た。17日と今日(21日)
前に宮尾さんの出演したTVのドキュメンタリー番組をもう少し詳しくした内容。
TVで観た後、思わず自分のバレエ史を振り返ってしまったあれ^^;
映画では再現バレエシーンがほぼノーカットだったのと、メイキング場面で振付をされたうらわ氏のマイムシーンなどが入っていた。
日本初の白鳥の湖は、いろいろな偶然が重なって奇跡的に実現できた、というのがコンパクトにまとまっていたし、後半のバレエシーンも美しいし、限られた時間に目一杯詰まった内容だった。
・・・うらわ氏のマイムにはやられたなー。
もうすっかりおじいちゃま(今日の舞台挨拶でもご自分で王子じゃなくておじいとか言っていた)なのだけど、その間は本当に初々しい王子に見えたんですもの。
脚さばきもきちんとされていたし。真摯に向き合ってきた方はどんなに時間が経っても本物なのだな、と。
ご本人、最後にひざをついたら立ち上がれなかった、とも語っておられた(そのシーンはカット)。
いきなりマイムを見せて欲しいと(宮尾さんに言われて)、ちょっとケンカを売られたと感じたらしい 笑
60年くらいブランクがあるけど、やらないわけにはいかないと受けて立たれた模様(・・・舞台挨拶での談)。
いや、ほんと素敵でしたよ。
映画では取り上げられていなかったけど、島田寛氏が日本で通った日大の芸術学科は貝谷八百子さんの兄上が芸術を学びたいから、っていうことで、二人の母上が日大にぽんっと土地を寄付したから発展できた・・・そこらへんの時系列が厳密にはどうかわからないけど、そんな縁もあった模様。
なんか本当に凄い時代だったな。
再現バレエの特徴は、今ならいないはずのベンノがアダジオ部分に登場すること。
最初はベンノの肩にオデットが乗るような振付があったのか? その点をくまさん♪がちょっと違和感があると話したところ、宮尾さんが激しく論破していたように見えて、
あらまあ、くまさん♪を言い負かしたわ、と驚きもしたのだけど、実際の再現では王子がリフトしていた(だから、どこでそうなったの?って思った)。
もうひとつ、初演のラストはどんな結末だったか。本では白鳥が人間に戻ってハッピーエンド、と読んだ気がしたけど、どうも王子も白鳥も亡くなって、あの世で結ばれる、というものだったらしい。古くからある定番の終わり方だからそうだったかも。でもちゃいさんの音楽には救いがあるから、悲しさ100%ではないのよね。
再現バレエは・・・とてもゆっくりした運び。脚もそんなには高く上げない(という振付だった模様。踊る側としてはそれも相当大変な気が。浅川さん、天晴れでした・・・)
それで舞台挨拶で石井先生が間のある踊りの方が、間を埋めるところに個性が出る・・・というようなお話をされていて、いたく納得。
今のバレエはテンポが早目だし、パがぎゅうぎゅうに詰まっているから・・・誰が踊ってもあまり差が出ない(あっても分かりにくい)のだわ。
たしかに歩くだけとか凄く単純な動きに違いって良く出る気がする。
再現でも白鳥と王子が一旦出会って、悪魔に邪魔されて引き離されるシーン、退場する悪魔は単にゆっくり歩いて去っていたけど、凄く好感が持てた。
今ならジャンプのひとつでも入れるか、凄い勢いで走り去っていくでしょうに。音楽にしたらそういう方が合ってる気がする。
それにしても「踊りは心」・・・
とてつもなく重いテーマだわー
あと、観ている間に帝劇の間取りを思い出していた。
そういえば当時は入口がお堀に面していたのだった(というのも昔、おじいちゃんなタクシードライバーに聞いた話)。
だから入って左右に階段があるという作り。
今だと90度変わってるから、なんとも変な動線になってるんだな・・・
まあ、それも建替えがあって、もう少しで見納めかもしれないが。
変わっていくのは仕方がないけど、古いものが無くなっていくのも寂しいな・・・
という映画を観た。17日と今日(21日)
前に宮尾さんの出演したTVのドキュメンタリー番組をもう少し詳しくした内容。
TVで観た後、思わず自分のバレエ史を振り返ってしまったあれ^^;
映画では再現バレエシーンがほぼノーカットだったのと、メイキング場面で振付をされたうらわ氏のマイムシーンなどが入っていた。
日本初の白鳥の湖は、いろいろな偶然が重なって奇跡的に実現できた、というのがコンパクトにまとまっていたし、後半のバレエシーンも美しいし、限られた時間に目一杯詰まった内容だった。
・・・うらわ氏のマイムにはやられたなー。
もうすっかりおじいちゃま(今日の舞台挨拶でもご自分で王子じゃなくておじいとか言っていた)なのだけど、その間は本当に初々しい王子に見えたんですもの。
脚さばきもきちんとされていたし。真摯に向き合ってきた方はどんなに時間が経っても本物なのだな、と。
ご本人、最後にひざをついたら立ち上がれなかった、とも語っておられた(そのシーンはカット)。
いきなりマイムを見せて欲しいと(宮尾さんに言われて)、ちょっとケンカを売られたと感じたらしい 笑
60年くらいブランクがあるけど、やらないわけにはいかないと受けて立たれた模様(・・・舞台挨拶での談)。
いや、ほんと素敵でしたよ。
映画では取り上げられていなかったけど、島田寛氏が日本で通った日大の芸術学科は貝谷八百子さんの兄上が芸術を学びたいから、っていうことで、二人の母上が日大にぽんっと土地を寄付したから発展できた・・・そこらへんの時系列が厳密にはどうかわからないけど、そんな縁もあった模様。
なんか本当に凄い時代だったな。
再現バレエの特徴は、今ならいないはずのベンノがアダジオ部分に登場すること。
最初はベンノの肩にオデットが乗るような振付があったのか? その点をくまさん♪がちょっと違和感があると話したところ、宮尾さんが激しく論破していたように見えて、
あらまあ、くまさん♪を言い負かしたわ、と驚きもしたのだけど、実際の再現では王子がリフトしていた(だから、どこでそうなったの?って思った)。
もうひとつ、初演のラストはどんな結末だったか。本では白鳥が人間に戻ってハッピーエンド、と読んだ気がしたけど、どうも王子も白鳥も亡くなって、あの世で結ばれる、というものだったらしい。古くからある定番の終わり方だからそうだったかも。でもちゃいさんの音楽には救いがあるから、悲しさ100%ではないのよね。
再現バレエは・・・とてもゆっくりした運び。脚もそんなには高く上げない(という振付だった模様。踊る側としてはそれも相当大変な気が。浅川さん、天晴れでした・・・)
それで舞台挨拶で石井先生が間のある踊りの方が、間を埋めるところに個性が出る・・・というようなお話をされていて、いたく納得。
今のバレエはテンポが早目だし、パがぎゅうぎゅうに詰まっているから・・・誰が踊ってもあまり差が出ない(あっても分かりにくい)のだわ。
たしかに歩くだけとか凄く単純な動きに違いって良く出る気がする。
再現でも白鳥と王子が一旦出会って、悪魔に邪魔されて引き離されるシーン、退場する悪魔は単にゆっくり歩いて去っていたけど、凄く好感が持てた。
今ならジャンプのひとつでも入れるか、凄い勢いで走り去っていくでしょうに。音楽にしたらそういう方が合ってる気がする。
それにしても「踊りは心」・・・
とてつもなく重いテーマだわー
あと、観ている間に帝劇の間取りを思い出していた。
そういえば当時は入口がお堀に面していたのだった(というのも昔、おじいちゃんなタクシードライバーに聞いた話)。
だから入って左右に階段があるという作り。
今だと90度変わってるから、なんとも変な動線になってるんだな・・・
まあ、それも建替えがあって、もう少しで見納めかもしれないが。
変わっていくのは仕方がないけど、古いものが無くなっていくのも寂しいな・・・
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )