ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

第14次支援活動<気仙沼>(その2)~東新城オレンジ

2013-06-19 08:25:00 | 能楽の心と癒しプロジェクト
【5月25日(土)】
朝6時、夜行バスが気仙沼市役所に到着、すぐに「ネットワークオレンジ」さんの事務所(兼・児童の作業所)「三日町オレンジ」へ。徒歩1分で到着~。すでにスタッフの白幡さんは到着、仮眠させて頂く予定になっていたので事務所のカギを頂く。「三日町オレンジ」には畳敷きの部屋もあるのですが、なんとちゃ~んと布団が敷かれていましたよ~。ま、ちょっとゴロゴロして、近所のコンビニで来週気仙沼・鹿折復幸マルシェで催させて頂くプロジェクトの上演チラシをネットプリントしたり、朝食を買い込んで食べたり。





やがて8時30分には「ネットワークオレンジ」のスタッフさんが次々と事務所に集まって来られました。FBでお友だちになっている方も続々と~。リーダーの美厚(みこ)さんも到着され、挨拶を交わしているうちに、落成式の会場「東新城オレンジ」に移動することになりました。

東新城という地名は知りませんでしたが、気仙沼駅から少し内陸に入った閑静な場所にありました。見た目は四角四面でやや無機質な印象を受けますが、内部はご覧の通り。



あちらこちらに児童が描いたアート作品が飾られています。

中でも ぬえが感心したのはこちらの恐竜の絵。障害を持っている児童が描いた、と信じられます??





こちらの小さな棚の中に置かれた小型のイーゼルも、すべて子どもたちの作品です。



入口を入って左側、式典会場控えの間では会食の準備も始まりました。テーブルに置かれた席札が「鮫」「秋刀魚」「鮪」。。と、みんな魚の名前なのが気仙沼っぽい。



で、こちらが式典会場。本来は児童の作業に使うのであろう、この建物の心臓部ですね。



くす玉もちゃ~んと用意されています。手作りのくす玉なので、スタッフさんに恐る恐る聞いてみたところ。。やっぱり。出来上がってから、やっぱりちゃんと開くかテストしてみようという事になって。。やってみた、は良いものの、バラけた くす玉の片づけ、再セットが大変でした、とのこと(笑)。



ところで「ネットワークオレンジ」さんのブログで上棟式の画像など見ていて、どうも新拠点の向かいに仮設商店街があるようだな。。とは思っていたのですが、やはりそれは「かもめ通り商店街」という仮設商店街でした。





この日聞いてみると、こちらは鹿折にあった商店街さんが引っ越してきたものなのだそうです。鹿折??

ぬえらプロジェクトは、この3日後にはじめて鹿折の仮設商店街で活動をする予定になっていたので、これは意外なお答えでした。鹿折地区は気仙沼市内ではここ東新城とはまるで逆側と思える内湾の反対側に思えたからです。。(現実には気仙沼のシンボル的な安波山を貫く新しいトンネルで結ばれたバイパスがあって、意外にすぐに行けることがわかりました。震災前であれば気仙沼駅から鹿折唐桑駅はほんのひと駅だし)

鹿折に残った「復幸マルシェ」仮設商店街と、内陸に移転した「かもめ通り商店街」。二つに分かれた仮設商店街は、被災地域の低地であっても住み慣れた土地に残るか、余震など次の災害に備えて高台に移転するか、の重い決断であっただろうと思います。。その仮設商店街も、開設には期限があって、やがてどちらも取り壊される運命にあるわけですが。。