朝ご飯は8時。トースターでパンを一枚焼いてもらって、林檎蜂蜜を塗ってもらって、食べた。コップのミルクも飲んだ。それで小さな腹が満ちた。
とかなんとか、自己を開放してやりたくなっている。暗い穴蔵から出してあげたくなっている。
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ここは自由の天地。どう見てもいいところ。自由に見ていていいところ。
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現実よりも、この自由の目、自由の心を優先すればいいはずだ。
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出口はあるはず。どこにでもたくさんあるはず。光が差して来ているはず。
誰にも出来ることなのに、それをしないで、拒否拒絶している、ってもったいない。よね。
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人には快楽が与えられている。さまざまな。ありとあらゆる種類の。
簡単な、いとも簡単な。ステキな、いともステキな。ありとあらゆる場面で。
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それを快楽とすることが出来るかどうか。それが、しかし、問題だ。
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そんなものは快楽ではない、と拒絶拒否すれば、それは0になる。あっけなく0になる。
そしてそれを不快にする。
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不快にあふれることになる。
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ねがわくば、不快ではなく快楽を感じて、生きていたい。今日を生きていたい。
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人を憎まずに人を愛して生きていたい。見ている世界を暗くしないで明るくして生きていたい。
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次から次に快楽を拾い上げて来て、それに息を吹き入れて、ピノキオに魂を吹き込んだゼベタイ爺さんのようにして、わくわくして朗らかに生きていたい。
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すべてはものをどう見るか、に掛かっている。
美しく見る。人を美しく見る。世界を美しく見る。風景を美しく見る。生きているいのちを美しく見る。わたしとあなたの間を美しく見る。わたしを守っていてくれる宇宙意識を美しく見て嬉しがる。春の空を美しく見る。花園の花を美しく見ている。
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そう見ていられたらいいよね。
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目さえあれば見ていられるはず。
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するとここは美しい世界になり、わたしが美しい世界を生きる美しい人になれる。
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わたしが甘いチョコレートになる。
わたし、あなたの恋人になります、ってどこかオカシイ表現かな?
あなたがわたしに恋をしてくれるとそこではじめて「恋人」になれる、はず。そこで、わたしがあなたの恋人になれる。わたしからは、わたしはあなたの恋人にはなれない、はず。一方的には恋人にはなれない、はず。
わたしはあなたに恋される人になります、って、表現がオカシイよね。
わたしがあなたの恋人役の演技をします、だったらわかる。
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一方的にわたしがあなたの恋人役の宣言をしても、相手の了承が得られるかどうかは不明。じゃ、そうお願いします、って了承が得られたらそこではじめて成立する。
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人は恋をすると、脳内の快感ホルモンのエンドロフィンが湧き上がる。伏流水のように湧き上がって来る。とろとろになるふわふわになる。そういうふうに仕組まれている。生命構造がそうなっている。ここで固い重たい石の扉、天岩戸が開く。軽くなる。天照大神が出現して世界が一挙に明るくなって輝きだして来る。内に秘められていた魂が、快感によって小鳥のように飛び上がれるようになる。
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そういうファンクションが自動的に働いている。
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だったらやぱり恋をすべきだ。何歳になろうと恋をすべきだ。快感を得るべきだ。己の生命をこうやって愉快に快適にするべきだ。ほあんほあんとなるべきだ。
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人を美しく見る、って大事なことなんだ、と思う。美しい人を守りたくなるっていいことなんだ、と思う。
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理論ではそうなる。でも、それはあくまで理論。実際が伴わない。で、それはゼロであって、空しい。空しさを味わうだけで終わることになる。
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理論だけでもいいのかもしれない。想像の世界で生きていれば、それでもそれでいいのかもしれない。
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わたしにはあなたがいる、あなたはわたしの恋人、って思っているだけで人生が美しく輝き出すことになるかもしれない。