昔は「明治は遠くなりにけり」という言葉がありましたが、平成も19年経てばさすがに「昭和も遠くなりにけり」と思わざるを得ません・・・(-_-;)
何だか時間だけが早く過ぎ去ってしまったような気がします。
近所の「小湊鉄道」は時間が止まったかようにいつでも「昭和」のノスタルジアを味わうことができるのですが、JRでは最後まで残っていた「昭和」が消えようとしているところがあります。
それは・・・・岩手県の岩泉線(茂市~岩泉 38.4km)。
線路と平行する国道340号線の道幅が狭く、大型のバスが通れない理由で廃止を免れ、1日3本だけの寂れた路線。
車両は小湊鉄道と同じく昭和30年代に造られたもので山陰本線でも活躍していた。
最近は、4月17日のブログに出ていたとおりの赤とクリーム色のツートンカラーに復元し、活躍中。
「昭和」にふさわしい路線だったのですが、水郡線(水戸~郡山 142.4km)に高性能の新型ディーゼルカーが導入されたため、過剰になったディーゼルカーを岩泉線に譲るらしいです。
岩泉線とはどんなところなのか、ちょっとだけ紹介しよう。 デジタルカメラの撮影日は2001年10月8日、秋の連休にふらりと岩泉に行ったときの写真。
ここは岩泉線始発の茂市駅から出て1つ目の「岩手刈屋」駅。
連休最初の日だというのに、ご覧のとおり閑散していました。
その次の駅は「中里」駅。京浜東北線にも「上中里」駅がありますが、大きなギャップですねぇ・・・。 上の岩手刈屋駅に似ていますが、「岩手和井内」駅。
朝の1本だけ通勤・通学客のために宮古から直通で岩泉線に入り、ここで折り返すディーゼルカーがある。
(しかも朝の6時33分に着き、わずか5分後の38分に折り返し)
ここの駅までは1日4本だけど、この先からは1日3本の超閑散路線。
昭和の風格が漂う駅舎、駅長室、事務室、出札窓口跡が見られ、たくさんの駅員さんが駐在していたことが伺わせます。 岩手和井内駅前の「きくち商店」。
訪ねたときは閉まっていました。
古いよき時代の雰囲気が漂うお店、今でもやっているのだろうか?
日本一秘境駅、 「押角」駅の入口。
「←押角駅 Oshikado station」の看板を見落としてしまうと、通り過ぎてしまいそうな場所にありました。 駅に行くのに、この橋で渡らなければならない。
それにしてもその橋は手すりが片方しかなく、すごいですね・・・。
階段を上ると見えるものはレールしかなく、左を振り向くとホームらしきものが見えました。
ただの板張りでした。 押角駅時刻表、地元の利用者なら暗記できそうです。
(と言いつつ、民家など全然見当たらないけど・・・)
今でもちゃんと駅として停車しているのだが、いったい、どんな人が利用するのだろうか。
DoCoMoが「全国のJR駅に携帯電話がつながるようになります」と公約のとおりにこの周辺に基地局を設置。
もしかしたら、通話、メール、iモード送受信の実績がないかも・・・。 駅の近くにあった、廃屋。
ここでもDoCoMoのアンテナがバリバリ3本立っています。
(実際に調べに行ったわけではないけど、DoCoMoのエリアマップで確認済み) おそらく廃屋になってから3、40年経過していると思われるが、人がなかなか踏み入れない秘境なのか、ほぼ当時のままで保っていました。
固定資産税の評価額がゼロに達しただろうか、持ち主に納税義務はないみたいだが、もう少し手直しすれば、また住めそうな家。
「ちょっとだけ」が長くなってしまいました。
今の季節、岩泉線はお勧め。
1日3本しかなく、往復するのは非常に退屈するかも知れませんが、盛岡駅から龍泉洞行きなら何本かあるので、行きはバス、帰りは岩泉線といったような組み合わせもよいかも知れませんね・・・。