テレビのチャンネルをまわしていたら、死刑なんとかの話が出ていたので、そのまま見入ってしまいました。
今までタブー視されていて、あまり知られることはありませんでした。
図書館の背番号326.41(社会-法律-刑法-死刑)のところに行けば、たくさん置かれているのですが、わざわざ手に取ってみる利用者はあまりいなかったみたいです。
ところが、2008年に鳩山邦夫元法相が在任中2ヶ月ごと執行を命じ、その都度マスコミに取り上げられるようになったり、さらに2009年5月から裁判員制度の導入により、死刑に関する本の貸し出しも増えてきたような気がします。
今回見た番組は初めから見たというわけではなく、チャンネルを合わせた途中から見たのですが、千葉景子元法相はもともと死刑廃止論者でした。
選挙に敗れた直後、法務大臣在任中に1度もサインしないとはどういうことなのかという世論もあり、最後まで任務を全うしたいと法務大臣の部屋にしまいこんだ2人の記録を読み、執行命令の決断に至ったそうです。
そして、自ら立ち合いを希望し、実際に執行される現場を視察。
その話を聞いたときは、女性だというのに、自分の命じた仕事を最後まで見届けるなんて度胸が強いなぁと思ったのですが、その理由が今回の放送で初めて知りました。
裁判員制度の判断材料として、今までペールに包まれていた刑場をマスコミに公開する前に実際にどのように執行されるか確認するためだったそうです。
・2010年7月29日の記事(異例の????(サヒョンチッペ~ン))
【サヒョン(韓国語)=死刑、チッペン(韓国語)=執行】
一般の人が「あれほど凶悪事件を起こしたものだから、死刑にすべきだ」と言うのは簡単。
しかし、執行に携わる拘置所の職員をはじめ、執行命令書にサインする法務大臣の立場からにすると、苦悩になってしまいます。
番組の最後に執行を命じられた33歳男性から処刑直前に書いたと思われる千葉法相宛ての手紙が一部公開されていました。
死は「逃げる」に等しく、被害者に対して一生贖罪や反省をせず死ねということでしょうか。という内容でした。
でも、被害者の遺族は死刑を望んでおられるし、死刑囚はいのちのある限り、生きて償いたい。その衝突がちょっと難しいなあと思いました。