あけぼの

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森・海・人が奏でる復興シンフォニー、「頑張ろう気仙沼」(完)

2012-07-03 12:56:20 | 国際・教育

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058 夢を乗せて舞うカモメと大島定期船

龍の狛犬がいる緑豊かな安波山    森と海のバランスが美しい気仙沼

夢を乗せて舞うカモメの伝言:頑張ろう気仙沼、頑張ろう東北!

 建物の運命も人の生死も紙一重だ。前記「男山」の社屋は有形文化財だが地震で一、二階が潰れ、三階がストンと地上に落ちた。傾いだ一階建の建物は一瞬に変貌した過去と現在の姿を如実に示している。きめ細かな案内をして頂いた写真家、松田氏は「今あるものが明日あるとは限らない」と痛感し、故郷の今の姿を撮り続ける。子どもの頃から彼の夢は映画製作、既に国際短編映画祭で受賞しているが受賞直前に大震災が故郷を襲った。震災1年後の311に彼は墨田区のスカイツリーに依頼し、故郷の気仙沼と追悼の同時点灯、「311日からのヒカリ」を実現させた。

 さて気仙沼はどう復興するのか。松田氏は森、海、人、三者を結んで舞い飛ぶカモメを共生社会の象徴と見做して撮り続ける。気仙沼の人々の夢を乗せ、森と海を結んで舞うカモメ。筆者の期待は経済復興のみならず、世界から観光客や会議参加者がやって来る多文化共生の気仙沼。狛龍(龍の狛犬)が座る懐かしい安波山から見下ろす鼎が浦に再び龍が舞う日、筆者も再訪する。カモメを引き連れ、溢れる光を受けて舞い昇る龍を見るために。完(彩の渦輪)


生涯精進の教訓、両親より(母84歳時、父88歳時)

2010-07-02 12:13:13 | 国際・教育

母、八重子は84歳の時(1998年)、還暦の娘、筆者が、アメリカで教育学博士号を取得

した時、流麗な墨でこう揮ごうした。

静かな泉の水は涸れる: 「学び続けよ!」というメッセ-ジである。筆者はこの語句を

“Constant renewal keeps the oasis alive” と意訳し、アメリカに登録する博士論文の目次前のページにWords of Wisdom by Motherとして挿入した。今も母のメッセージのプレッシャーがあり、心身には休憩がない。この母は今年の2月、誕生日前日に96歳で死去、「鳥取県立米子高等女学校」と言うのが最後の言葉だった。法勝寺という田舎から電車通してここで多く学んだことが彼女の誇りだったようだ。

父春三は88歳の時(1996)、力強い筆でこう揮ごうした。

直進:今でいう大検、当時の文検を独学でパスし、高等学校で教えてきた父の、この語句の意は易しいが実行は難しい。「真ッ直ぐ進め」とは一体何をしようか、と、今アメリカの大学の教職を終えて帰国するにあたって考える。アメリカでは日本文化を教えてきたからだ。うっすらと見えてきているビジョンは日本の平和を次世代に繋げていく活動だ。奥深い伝統と魅力的な文化を有する日本の平和を次世代に残すために精進し、直進することが生涯精進し続けた両親の遺訓を守っていくことだろうと考えている。(彩の渦輪)