無人メトロの駅は巨大な貝殻ドバイに立派なメトロが走っている。3年半前に開通した世界最長の無人電車だ。2路線あり、市内では地下を、郊外では地上を走る。金曜日は礼拝の日、メトロも午後2時からなので要注意だ。渋い金色で流線型の巨大な貝殻を被せたようなメトロ駅はかつてアラビア湾の真珠採取でこの国が栄えたことを物語っているが、日本の真珠養殖の影響で打撃を受けたそうだ。国際都市らしく乗客は外国からの労働者が多い。我々はこのメトロをよく利用し、適当な駅で降りては街を散策した。バージュ・ハリファの真下まで行き、世界一だと評判のドバイ・モールに感嘆した。思い出したのはメキシコシティーの巨大モール、だがそれ以上だ。楽しみ上手の夫は到着直後にアラブ男性用民族衣装、カンドゥーラを購入し、街を闊歩した。お洒落なサングラスのおかげでアラブの金持ちに見えなくはなかった。筆者も夫に合わせて手縫いのパキスタン衣装を纏った。服装の主が日本人と知ると現地の人は喜んで握手してくれた。異文化民族衣装を楽しむ旅人は気楽なものだが、夫と父以外には髪の毛と肌を見せてはならない女性たちは黒装束アバーヤから解放されたくはないだろうか、と気をもむことしきりだった。(彩の渦輪)
モスクに入るにはこの服装で 地上828m、世界一の高層ビル、バージュ・ハリファ
手術後3か月余りでどれぐらいの旅が出来るかとちょっとドバイまで。帰国してすぐひどい風邪で寝込んでしまったが、身体の抵抗力が落ちているのだろう。
砂漠の中に出現した近代都市
アブダビ、ドバイ、シャルジャ、アジマン、フジャイラ等、7つの首長国が1国、アラブ首長国連邦として1971年に独立した。地震無し、台風無し、と日本人には羨ましい国だ。首長国により法律は異なるとか。例えばドバイはアルコールOK、シャルジャでは鞭打ちの刑だ。シャルジャは7つの首長国で最も安全、酔っ払い運転は無く水着は不可という。ビーチ続きだがシャルジャからアジマンに入ると水着が見られる。すぐ北にアラビア湾があるが、この湾はイランではペルシャ湾と呼ぶ。この国は世界7番目の石油埋蔵国となり、首都はアブダビ、アブダビは緑が多く、ドバイはアブダビより小さい街だが港が2つ、クリークもあり高層ビルが多い。ビルの狭間にモスクが威容を誇示しミナレットが天を突く。6~30年前まで砂漠だった首長国にデザイン競うビル群が林立する現況は地下の埋蔵石油が突如大都会を生んだ趣だ。世界一の超高層ビル、バージュ・ハリファ(地上828m)まで行き、展望台「At the Top」への切符購入を試みたが当日券は売り切れ、翌日券も早朝の4時-7時だけ。大抵の人はインターネットで予約してくるのだ。鳥瞰図は諦め、白や黒の民族衣装で往来する人々と高層ビル群のコントラストを楽しんだ。
ゴールドの国は出稼ぎ王国
ゴールドの国、アラブ。市場はスークというがゴールド・スークは目も眩むばかりに輝いて観光客を呼び込む。ゴールドは世界中から買いにくるとか。治安は良い。現地の女性は結納金、マフルとして金-板状でもアクセサリーでもOK-を体重の5~10%頂くのだそうだ。最近の不況はこの国にも影響を及ぼし、工事中のビルが放置されたケースを見かけた。にもかかわらず出稼ぎ人の多さ、出身国の多様さに驚いた。実際に話をした人の出身国はフィリピンやインドが目立ったが、ネパール、バングラデシュ、パキスタン、エチオピア、エジプト等。「1年後に本国に帰ります」「お金がXXドル貯まったら帰国します」「妻も子も本国にいるので毎月送金しています」、「国の政治が安定したら帰国します」等、タクシーの運転手やホテルの従業員が話した。安宿に泊まったが、朝食のバフェーでも隣の中級ホテルの夕食でも、ウェイターが次々と交代で食べ物を皿に取るサーヴィスに来た。我々が彼らの出身地のどの国の話でも出来るので暫くしゃべってはまた交代し、ニコニコ顔でサーヴィスに来るので楽しかった。(彩の渦輪)
このところ問題の波が引きも切らない。我が家に来た波は大中小と様々、その上に知人の娘さんが人身事故や結婚の難問抱えて身の上相談に来てくれたり…自己の体調不良と相俟って盛り沢山だ。中ぐらいのだけ紹介しよう。筆者夫婦はアメリカの銀行のCredit Card(以下カード)を持っている。半年ほど前、「知らない人間が我が家のカードを使用している」と連絡があった。発生した場所は3州に跨り、$100程度の買物やレストランで3回使用していた。その後も発生するだろうと恐怖を覚え、カードをキャンセルしておき、11月にアメリカに行った折、新しいカードを発行してもらった。馴染みの銀行員、キースさんは眼の前のPCにカード利用分の自動払いを設定してくれた「筈」だった。ところが、である。4、5日前、銀行から友人を通して連絡が…カードの請求分が11月以来支未払いで、銀行が支払い、それが我が家の借金となり、利息で合計が膨れ、カードは今ブロックされている、とのこと。 緊張でガチガチになりつつ 国際電話数回。時差があるので体調不良でも夜中まで起きて相手の居る時間に話さねばならない。キースさんは「ちゃんと自動払いに設定したのになぜそれが発効しなかったか分からない」と。あ~あ、知らない人間にカード番号を悪用されるより銀行の利息の方もっと怖い。「利息」とは「良い」ニュアンスの言葉だが銀行の借金につくのはLate Chargeと言い、率は高い。余談だが、アメリカのカードでも日本のカードでも国内で使うのには手数料はつかないが海外で使用すれば「International Transaction Fee」というのがつく。日本の明細書には購入費の中に隠されているがアメリカではカード使用一点毎に別に書いてある。セゾンが2%、住友ヴィサはもう少し高い。アメリカの多くのカードで4%だ。その他の問題は割愛するが、「人生は問題解決の総和」と表題の語句に思い至った折、近所の星先生が「病後の療養にはカラオケが一番!」と提案し、若い人たちも誘ってくださったので立川へ。何と、ほんとにストレス解消に役立ちました!先頃「高原列車でラララララ逝った!」と当ブログに載せた岡本敦郎さんに会えたのだ。若き日の彼と一緒に写真を撮った。ジュリーも若かりし日の姿で舞台を縦横無尽に走り回っていたので彼に合わせて「勝手にしやがれ」を皆で合唱し、心身ともにストレス解消致しました。(彩の渦輪)