月下美人が咲いた。本年2度目、昨年よりちょっと遅く24日。この花は年1回、1夜のうちに咲いて萎むことによる希少価値から、また、上品なその姿と芳香も愛される所以だろうが、昼も咲いている変種もあるそうだ。近年は気候異変の影響か認知症になり年2、3度咲く。階下は勿論、吹き抜けのお蔭で2階の部屋まで芳香が漂い、ドアを開けておいた寝室に満ち、誘われて何度か玄関まで。月下美人の名に相応しく前回は七夕の夜に開花、織姫・彦星ならぬ野良のミッシェルちゃんとお医者さんの出会いを助けてくれた。アメリカを去る日、2009年の暮れだったが、隣家のPaul, Susan夫妻に残してきたこの花、Moonlight Cactusはかの地でも義理堅く咲き、本年2度目も今咲いているそうだ。
さて、一歩外に出ると、ムムム?何の匂い?金木犀だった。金色の花がびっしりと枝にまぶすようにくっついている。早朝30分の散歩道は香りのベルト、金木犀のある家々は芳香流れる天の川の星のよう。
昨夜、埼玉の娘の家からの帰路、十六夜のま~るいお月様が。始めは地球すれすれに浮かぶ巨大な赤玉だったが、そのうち金色の折り紙を丸く切り抜いて空に張り付けたようなお月様に変わった。車の窓から1時間以上語り合った満月Full Moonさん、月下美人、Moonlight Cactusさん、芳香のMilky Wayさん、メルヘンティックな9月末を有難う! (彩の渦輪)
純白の大きな花に漂う芳香はその一夜に命をかけて「咲いたぞ!」と目いっぱい叫ぶ月下美人から来るのだ。狂い咲きはあっても開花を約束している癒しの花、孤高の誇り高い花だ。筆者は株を増やして育てることにしている。「今日は何の日?」の番組で、9月29日は月下美人の日だ。原産はメキシコ、孔雀サボテンの一種。この花が開くたびメキシコでの暮らしが去来する。深夜咲き明け方凋む月下美人の特質は地球の生物始まって以来一種類しか無いと信じる。(自悠人)下の写真は自悠人の剪定風景