かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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保証協会の債務免除願書

2011-05-08 | 事例
「初めて知りました。保証協会にも元金を打ち切る決まりが有ったとは。」

彼は従兄弟の保証債務で追われております。平成9年からです。
其の従兄弟は平成11年、国金の訴状を受けて敗訴し、続いて自己破産をして居ります。

其の頃は保証人の彼にも追求が激しかったです。
彼には差押えられる資産も有りませんでしたから、特に破産などして居りません。
「あれば払うさ。何時でも何処からでも調べるがいいさ。何か有って払わなければ
 何時でも差押をすればよいではないか。」
完全に開き直りの態度で今迄過ごして来たのです。

保証債務は国金と保証協会でした。
両方にも1円も払っていません。
勿論回収の訪問も有りました。
彼は其の都度、逃げずに応対して居ます。
資料など嫌がらず見せたり説明もして居ります。
正〃堂々とした払えないという態度です。
それが3ヶ月以上も続くと期せずして両方とも同じ様な考えを持ったみたいです。

「確かに彼には取れる物は一切ない。又何か有れば彼は隠さずに出すだろう。
 暫くは放って置いて様子を見るより他ないだろう。」

此処から国金と保証協会との間に違いが生じました。
似たような金額でしたが、国金からはその後一切請求が有りません。
葉書1枚も届いて居りません。
社内処理で債権除却を行ってくれたかそれも解かりませんが、
もう10年以上に成ります。今から何か云って来る事は無いでしょう。

しかし保証協会は違います。
辺鄙の処ですから、管轄も今は保証協会サービサーの県支部の分室扱いです。
真面目な分室で3ヵ月毎きちんと債権通知書は送ってきます。
元金は240万、遅延損害金は平成9年から発生して居りますから350万になって居ります。

保証協会も現在、全国的に不良債権の見直しをやっている様子です。
急に忘れたような処に、支払いを促すようになって来ました。
それが原因かとも思いますが、ひょっこり、係員が尋ねて来たのです。

人のよさそうな係員は、其れでも職務柄、彼に色々問いただします。
答えているうちに次第に怒りが湧いて来ました。
「私は有れば払うと云って居た筈だ。貴方の方も、私の云う事に嘘が
 ないと解かって居るから、今迄は葉書だけで済んだのでしょう。
 今又同じ事をつついて何になるのですか。貴方は、私の家にこうして訪問すれば、
 説明などなくても私の生活は全て解かるでしょう。払えないと解かって居ても、
 葉書を貰ったり、今日のように不意に尋ねて来られると私だって2-3日、
 気が重くなりますよ。もう、こんな事、止めて頂きませんか。」

係員は暫く考えて居りました。
「そうですね。もう時効の年数も経って居ますしね。
 帰って私が書類を送ります。其の書類を提出して下さい。
 もう完全に放棄しますから。」

送ってきたのはA4版にプリントされた冒頭の「保証債務免除願書」です。

「保証協会は、幾ら小額でも元金を放棄する事は有りません。
 自然に払わなくなるだけです。」
彼は何人からもこのような説明を受けて居ります。
「残免除願いなんて有るのか。」彼はびっくりしたのです。

「免除して貰いたい額を申請し、同時に申請者の言に嘘が有れば、
 免除後であっても免除を取り消す。」
と云うサービサーとの和解書の考えと同じような内容です。

人から聞いたことのない始めての書類ですが、こうした用紙があると言う事は、
意外に使われて居るかも知りません。
しかし債務者が破産をしてから12年たちます。
同じならば4-5年でこの書類を頂ければ、有り難味が全然違うでしょう。

しかし彼は之を提出しませんでした。
提出しようがしまいが、彼にとっては支払いの態度は変わりません。
出してすっきりしたいですが、中の「万一虚偽が有った場合」と云う文句が
気に入りません。俺が今迄嘘など少しでも言ったことがあるかと云う思いです。

しかしこうした正式に債務がなくなる事が、他にないだろうか。
「そうだ。もう時効の期限は来て居る」とか云って居たがこれが利用できないか。

早速知り合いの税理士に相談しました。

あの時効にも煩い保証協会です。しかし今回は相手も口走って居ります。
こちらも念を押して調べても確かに時効です。
早速「時効の援用」の内容証明をぶっつけました。
送って半月、何も云って着ません。
恐らく今後も云って来ないでしょう。

保証協会に債権カットの和解が有るものならば、之をおおぴらに発表し話を
進めると処理も早くなり、悩む人が確実に大勢減ります。
この制度を大勢が待ち焦がれて居ります。 


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