昨年4月に起きた「東池袋自動車暴走死傷事故」。
「高齢ドライバー」が起こした事故の初公判が昨日行われた。
「起訴内容の否認」
予想はされていたらしいが、とても残念である。
「被告人」は、現在89歳。
事故直後から「供述」は曖昧。一時は「責任を認める供述」をしたとも報道されたが・・・
「ブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏み続けた」という「記憶はない」と起訴内容の否認。
本当に「記憶はない」は真実なのか?これは「本人」にしかわからない。
そして「車に何らかの異常が起きたと思う」と主張。
これは「裁判対策」なのか?本当にそう思っているのか?
「上級国民」とも揶揄された「被告人」。
「東京大学工学部卒」であり、「工学博士」。
卒業後「通商産業省工業技術院」に就職。最終的には「院長」となる。
退官後、「機械振興協会」の副会長に着任。同協会の技術研究所長も務める。
その後クボタの常務→専務→副社長→顧問を歴任。
単なる「高齢者ドライバー」てはない。
「工学博士」であり、計測・計量分野では名の通った人だった・・・はず。
なのに「暴走の原因は車」のせいにした。
暴走した車は「トヨタ プリウス」。
検察官は冒頭陳述で「加害者は2008年(平成20年)に事故車両を新車購入したが、事故直前(2019年3月)の点検でもアクセルなどに異常は確認されておらず、事故当日の記録にも異常が起きた記録・ブレーキペダルを踏み込んだ記録はない」などと指摘し、車に異常はなかったとする証拠を複数点にわたり提示した。
逆に、被告人は「(加害者が)アクセルペダルを踏み続けたことはなく、車の制御システムに何らかの突発的な異常が生じた可能性がある」として無罪を主張。
「機械音痴」でもなかろう。
「反証」する必要はないが、「アクセルペダルを踏み続けた記憶はない」というなら、当然「ブレーキペダルを踏んだ」はず。
そういう供述もなければ、証言もない。
「記憶」という点で言えば、高齢なだけに「認知症」が疑われるがそれもなさそうである。
万が一「車の不具合」なら大問題。「トヨタ車」それも「プリウス」に重大欠陥があるというなら世界中が大騒ぎになることだろう。
「無責任」に、かつ「自分を守るため」に「車のせい」にするなんて、「勲章」を授与された者として許されるはずがない!
ご高齢だが、それを「立証」してもらいたい。「車のせい」というなら、「立証義務はないにせよ」、何らかの「証拠」を示すべきではないだろうか?
もう「高齢も高齢」なんだから、素直に「罪を認めて」過去の功績に傷をつけることもなかろう。
「真実を語り」お役目を果たすことが、「上級国民」たる最期となりはしないか。