「さとじまん」
さとじまん(関東209号)は、温暖地で中生熟期の水稲粳種であり、縞葉枯病抵抗性を有し晩植で多収かつ食味もコシヒカリ並に良い。
主要特性
水稲「関東209号」は、縞葉枯病抵抗性の「関東175号」と良食味の「越南154号」の交配後代から育成された系統である。
1.育成地における晩植栽培での出穂期は「月の光」並の中生の中、成熟期は「月の光」よりやや遅い中生の晩である。
2.稈長は「月の光」よりやや短く「朝の光」並か、わずかに短い"やや短"である。穂長は「月の光」よりやや短く、穂数は「月の光」並で粒着密度は「月の光」並であり、草型は"偏穂重型"である。
3.いもち病真性抵抗性遺伝子型はPia であり、葉いもち圃場抵抗性は"やや強"である。穂いもち抵抗性は、DNAマーカーの遺伝子型からPb1 を持つと推定されるが"やや弱"である。縞葉枯病抵抗性を有し、白葉枯病抵抗性は"やや弱"である。耐倒伏性は「月の光」並の"強"で、穂発芽性は"やや難"である。
4.収量性は晩植、早植とも「月の光」よりやや高い。
5.玄米の外観品質は乳白や背白がやや多く「月の光」よりやや劣り"中中"である。
6.千粒重は「月の光」よりやや重く、やや大粒で粒厚はやや厚い。
7.炊飯米の食味は、晩植・早植とも「コシヒカリ」並の"上中"であり極良食味である。
*農研機構HP より