「金山寺みそ」
主な伝承地域 東金市
主な使用食材 なす、新しょうが、みょうがほか
歴史・由来・関連行事
「金山寺みそ」は、千葉県東金市の特産品であり、千葉県でも昔からつくられている味噌である。この味噌は、大豆に麦麹を合わせて、瓜、なす、しょうがなどの野菜を加えたもので、千葉県以外にも和歌山県、愛知県、静岡県などの地域でも食されている郷土料理のひとつである。
発祥としては、現在の中国である唐に空海(弘法大師)が遣唐使として訪れ、金山寺等で修行を重ねたのち、日本にもどり「金山寺みそ」の製法が伝えられたという説がある。他にも鎌倉時代の僧である心地覚心(法燈国師)が宋に渡り、金山寺で修業をおこない、日本に戻ったのち、和歌山県の鷲峰山興国寺を開山した際に製法が伝えられたという説もある。
後に徳川吉宗が8代将軍となり、幕府に金山寺味噌を献上させた事から江戸に広まったとされる。
また、この「金山寺みそ」が醤油の起源になったという説もある。
食習の機会や時季
夏野菜を使うため、夏から冬にかけてつくられることが多いが、「金山寺みそ」の加工品が各所で販売されているため、通年食すことが可能である。
飲食方法
なすは縦半分に切り、5~7mmの短冊切りにする。ボウルになす、塩、みょうばんを入れてよく混ぜる。なすの倍の重石をのせて一晩おく。しょうがは薄い短冊切りにし、塩を振ってよく混ぜる。なすと同様に重石をして一晩おく。みょうがは切らずに熱湯にくぐらせ、氷水に取って水分をふき取ったら、縦半分に切りさらに細かくせん切りにする。麦糀、醤油、砂糖を漬け物用ポリ袋に入れ、水気を切った材料なす、みょうばん、しょうがを加える。材料全てをよく混ぜたら、ポリ袋の口をしっかりと締め、全体量と同量の重石をし、涼しい場所に置く。毎日撹拌する。1週間ほどで食べられる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
現在も家庭でつくられている。おかず味噌である「金山寺みそ」は、ご飯のお供として、お酒のつまみとして、様々な料理にも使われているなど、幅広く食されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kinzanji_miso_chiba.html より
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