“一生物”と大切に16年間愛用している腕時計がある。社の周年行事の一環で香港出張中に、その記念にと求めたもの。
手巻き時計で、腕にはめた時から日に5秒ほど進む。てっきり紛い物を掴まされたと思い時計屋へ持ち込んだ所、店主から「1日に-1~+10秒の範囲の誤差は許容範囲で、正真正銘に間違いはない」と太鼓判を押され安堵したものだ。
にも拘らずこの僅かな誤差が気になり、ずっと電波時計で秒針を合わせるのが日課となっていた。
購入して10年目である今から6年前、オーバーホール(30,000円)とゼンマイの交換(10,000円)をしたが、進みがちな秒針は相変わらずで今日に至っていた。
それが先般の松山ドライブで道後温泉本館での風呂上がりに、家内が貴重品ロッカーから取り出す際、葦ぶきの床に落としてしまった。不覚を取ったことを大いに悔やんだものだが、以来この時のショックが幸いしたのか、不思議とピタッと合うようになった。
精密機器だけに意図して落すなど論外だが、今回に限っていえば図らずもショック療法が奏効したようだ。先ずは偶然の産物ながらハッピーエンドとなった。災い転じて福となすとはこのこと。
手巻き時計で、腕にはめた時から日に5秒ほど進む。てっきり紛い物を掴まされたと思い時計屋へ持ち込んだ所、店主から「1日に-1~+10秒の範囲の誤差は許容範囲で、正真正銘に間違いはない」と太鼓判を押され安堵したものだ。
にも拘らずこの僅かな誤差が気になり、ずっと電波時計で秒針を合わせるのが日課となっていた。
購入して10年目である今から6年前、オーバーホール(30,000円)とゼンマイの交換(10,000円)をしたが、進みがちな秒針は相変わらずで今日に至っていた。
それが先般の松山ドライブで道後温泉本館での風呂上がりに、家内が貴重品ロッカーから取り出す際、葦ぶきの床に落としてしまった。不覚を取ったことを大いに悔やんだものだが、以来この時のショックが幸いしたのか、不思議とピタッと合うようになった。
精密機器だけに意図して落すなど論外だが、今回に限っていえば図らずもショック療法が奏効したようだ。先ずは偶然の産物ながらハッピーエンドとなった。災い転じて福となすとはこのこと。