アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

類似品にも良い教材がある

2015年03月22日 | Weblog
 多少自虐的…私はリュウマチの仲間の病気を持っております。発病から11年が経過。現在、両手人差し指の第一関節が曲がっております。左右対称に曲がるのです。親指も曲がっていますが、それほど目立たない。

 指が曲がってしまって困るのは…1 マウスのクリックが思うように行かない。 2 字が下手くそになった。 3 箸の使い方がぎこちなくなった。 4 ワイシャツのボタンが、なかなかかけられない。不都合は多いですが、命があるだけマシ。

 小学生は遠慮がないので、私の指を、「気持ち悪っ!」と、言います。興味を持ったのか、「どうしてこんな指になったの?」と質問してくる子も。
 質問には、二通りの回答を用意しています。
 やんちゃな子たち用の回答は…「年をとると、みんな指が曲がるの!○○くんも、曲がるんだよ」…この回答は脅しが入っていますね。
 感性が豊かな子へは、イワン王国をまねて、「今まで一生懸命働いたから、タコが出来たんだよ」と、応えます。そして、「イワンのばか」の話をしてあげます。トルストイですよ。
 
 地主さんに三人の息子がおりました。悪魔は息子たちをそそのかして、破滅させようと企みました。しかし、無欲で働き者の末弟イワンは悪魔を打ち破り、幸福になる…。
 で、兄弟三人は「イワン王国」を治めることに。この国の決まり事が、「一生懸命働いて手にタコを作ること」でした。手にタコが出来ている人は、食卓に着く資格があるが、ない人は残り物しか食べられない。

 「バカ」と言われようと、一生懸命働くことが、幸福に繋がる…いい話をしますねえ、私は。自分の指が曲がっていることを「生き方」の教材にしてしまう。
 えっ?働いて出来たタコでもないのに、欺瞞じゃないかって?本物のタコが出来ていないので、類似品で間に合わせておりましたぁ。悪しからず。