アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

客がいない停留所へは行く必要がない

2015年03月23日 | Weblog
 毎日「川釣り」に出かけたとする。全然釣れない。来る日も来る日も釣れない。そこで釣り人は判断する。この川には魚はいないと。魚がいない川で釣りをするのは時間の無駄。自身のエネルギーも無駄使い。とっとと引き返し、家の周りの草抜きでもした方が良い。

 岐阜県高山市に地域バス、「のらマイカー」がある。これは、高山市が、濃飛乗合自動車に運行を委託している路線バス。地域バスだからせいぜい一~二系統だけのように思えますが、東線、西線、南線、北線、岩滝線、川東線、川西線、丹生川荒城線…多数の路線を持つ。
 「のらマイカー」と、聞くと、「野良仕事の足として使ってくれ」というネーミングと思う人が多いかと思いますが、それは違います。飛騨の方言で、「乗りましょう」は、「乗らまいか」です。「乗らまいか→のらマイカー」こういう洒落たネーミング。

 で、のらマイカー、丹生川荒城線の運転手さん、毎日運行しているので、「いつ、どこで、誰が乗るか」を、熟知していた。そんなわけで、「今日は、終点まで行っても誰も乗らないな」と、判断して途中で引き返した事が去年と今年で2度あったんだと!
 乗客がいないことがわかっていて、空気を積んだバスを走らせる…ガソリンの無駄、バスも傷む、環境にも良くない…。うーん!立派な運転手さんだ!
 路線バスでしょう!公共交通事業なんだから、空気しか積んでいなくてもタイムテーブル通り走らせなきゃダメだって?まったくぅ、まじめなんだからぁ。

 途中引き返しがばれたのは、お客さんが待っても待ってもバスが来なかったからなのかって?実は、運転手さんの読み通り、終点まで行っても客はいなかったらしい。引き返しがばれたのは、運転手仲間が、「○○さんは、ホント洞察力抜群。客がいるかいないかがわかって途中で引き返してくるんだから、たいしたもんだ」とかなんとか、褒め称えたのが会社の耳に入ったから。
 会社は、地域のみなさんごめんなさい。今後ドライブレコーダーをチェックします。
 実害を受けた人がいなかったから良かった。飛騨高山…運転手さんたちもおおらかだぁーっ!