ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

ナルニア2回目(ネタバレです)

2006-03-26 19:27:21 | 映画
ちょっと前になりますが,ナルニア2回目行ってきました。
実は映画に出てないシーンの話があるので,そこだけは伏字にしました。

私はかなり以前から,ある(とても長い)ネタバレクリップの存在を知っていました。一旦Yahooでも公開されたので,目にされた方も多い事でしょう。それは今もこちらの「9-Minute Supertrailer」からゲットできます。

私は冒頭の空襲シーンがある事を,そのクリップで知っていましたが,初めて見た時は,映画を間違えたのかと思ってしまいましたよ。(汗) パイロット達が何語を話しているかもなんとなくわかっちゃいますよね。そこの国の子供達が心を痛めるんでないかとちょっと心配になったので,あのシーンはいらないのでは?と思ったわけです。実は英会話の先生からこんな事を聞きました。ハリウッドの映画資本は,ほとんどユダヤ系なのだそうです。あ~それでそういう映画が多いわけ。

ところで,疎開に出発するシーンで,その長いネタバレクリップにはあったのに,劇場版ではカットされている所がありました。1回目はぼんやりしていて見損なったのかな?と思いましたが,2回目でやっぱり確認。お母さんがルーシーを抱きしめる所が抜けているんですよ。何故よりによってルーシーのだけカットされちゃったんでしょうかね? ほんの一瞬で,何気ないんですが,すごくかわいいと思っていたんですけど。。。爆撃機のシーンをちょっとカットして,こっちを載せて欲しかったですね。

どこかで「この映画は製作者の原作への愛情が感じられない」というレビューを見たような気がしますが,‥本当?(読み間違いかな?(笑)) ルーシーとタムナスさんの出会いのシーンで,2人でお互いに木とガス灯の後ろから顔を半分ずつ出し合って様子を伺っている所などは,それこそ原作への愛情以外の何物でもなくって,映画でここまで愛情に溢れた表現は,ハリポタでもLOTRでも見た事ありませんぞ。(笑)

ところで「イワシの缶詰があるなら」とタムナスさんにつられるルーシー。イギリス人はお魚はあまり好きでない(フィッシュ・アンド・チップスは別格(笑))と思っていましたが,イワシなんて,臭みの強い魚を結構食べるんですね。

ビーバーおくさんの声を演じている人は,実はハリポタ映画で「太った貴婦人」を演じている人です。彼女の声を聞く度に思い出してしまいました。(笑)

ビーバーさんの家のフィッシュ・アンド・チップス,わざわざ字幕に「木の皮」と付いていた所が私には大ウケでした。でも原作でのビーバーさんのお料理はおいしそうでしたよね? 余談ですが,本場イギリスには行った事はないのですが,NZではフィッシュ・アンド・チップスは,どこへ行っても見かけましたよ。他においしい食べ物がたくさんあるNZで,わざわざ魚のフライとフライドポテトを一緒に食べようという気には,あまりならないんですけどね。(笑) 日本ではフィッシュ・アンド・チップスは食べれないと思われている方が多いと思いますが,実は意外と身近な所で食べれるんですよ。NZ旅行の直後に発見しました。大抵のハンバーガー・ショップには,フィレ・オ・フィッシュ等のように,揚げた魚を挟んだハンバーガーがありますから,それとフライドポテトを頼んだら,立派なフィッシュ・アンド・チップスです??‥是非,お試しを!

さて,話が全然逸れてしまいましたが(笑)‥‥,カーク教授は予告編で見た時は「怖い」という印象を受けました(笑)が,とても優しい先生で本当によかったです。でも,この先生が,C.S.ルイスの化身のような人ですから,C.S.ルイスに似せてもよかったのになぁ‥‥と,言うか,わざと全然違うタイプにしたのでしょうか。まあいっか。

戴冠式の時,エドマンドに落書きされたライオンが,そのまんまだったのが可笑しかったです。BBC版では"Who's afraid of Aslan?~♪"と,歌まで歌って楽しく落書きしてました(笑)が,映画では描いていたのはほんの一瞬に見えました。でも,髭と眼鏡まで描いていたんですね。

ところで,2回目を観た後に,○フーのレビューを見ましたが,これはたまげましたね。「役に立った」ベスト10位までが,完全否定。しかもレビューというよりほとんど誹謗中傷ですよね。実は,私自身も,ナルニアの宗教臭くて,教訓ではなく説教である事が,かなりニガテなのですが,英語学習者なので,英語の本を少しでもスムーズに読めるようにする為,宗教は非難するのでなく,理解しようと努めています。しかし,そういうたがのない普通の人達に取っては,相当うざい映画に見えたのでしょうか。

「SPIRIT」という映画を観て,その感想にも書きましたが,「戦いには善も悪もなく,克たなくてはならない最大の敵は己である」というカンフーの教えを聞いて,そう言えば,ナルニアでは,冒頭の空襲シーンまで含めて,善悪の違いは歴然,しかも悪の側には全く容赦がないと気付きました。東洋の武道の教えに慣れた日本人には,違和感を抱かせたのでしょう。

NPRの指輪ミュージカルレビュー

2006-03-26 14:27:19 | Tolkien・その他
先週と先々週は,仕事が忙しかったのと歯の激痛でかなり更新が滞ってしまい(その割りに映画の感想などたくさん書いてますが(笑)),報告が遅れてしまいましたが,実はNPR Morning Editionで,3月17日に,指輪ミュージカルのニュースを特集しております。

指輪ミュージカルについては,いつもGさんの記事を楽しませて頂いております。既にたくさんのレビューが出ていて,この記事はおそらく内容的には特に目新しくはないかと思いますが,さすが公共放送,初めてこの話を見たり聞いたりする人には,これは歴史上1番お金のかかった劇だとか,何故ロンドンでなくトロントになったのかという説明など,わかりやすいかも。「Listen」をクリックすると,放送内容と共に,音を少しだけ聴く事ができるのがミソです。

Wallace & Gromit in The Curse of the Were-Rabbit

2006-03-26 01:29:53 | 映画
ネタバレです。
南極物語と同様,字幕で公開している所が見つからなかった為,わざわざUKアマゾンからDVDを購入致しました。完全に英語なので,タイトルも英語としました。

ウォレスとグルミットシリーズを観るのは多分初めてだと思いますが,発明家のくせに全然現代的でないウォレスと,賢いグルミットの組み合わせと,粘土で作る豊かな表情が,とっても楽しいですね。そしてどこまでもグルミットに忠実なウォレスがかわいいです。
原作はイギリスだそうで,使っている言葉も"chum"とか"lad"とか,イギリスっぽいし,町の風景も「back-to-back」と呼ばれる,日本のテラスハウスにそっくりな,イギリス伝統の長屋風アパートが多くて,とてもイギリスを感じます。

英語字幕が付いていますが,字幕は,そもそも耳の不自由な人の為の物で,セリフ以外にも[xxxing](例:[creaking])という説明が付いているのですが,日本人にとっては,辞書を見てもわかりにくい単語が,実際どんな音を指しているのかわかって,なかなかおいしいです。中でも勉強になったのが「ふふん」は[chuckling]なんですね。辞書をよく読めば「含み笑い、クスクス笑い、ほくそ笑み」確かにそうなんですが,実際に誰かがchuckleしている場面を見て,初めて,その笑いか~!と理解しました。

ちなみにこの原題は,「The Curse of the Werewolf(狼男の呪い)」のパロディだそうですが。他にもキング・コングのパロディなどが入ってました。

お話については,結論から言うと,久しぶりに超~おかしい映画を観たなあって感じです。

コンテストに出す大きな野菜を作っている人達の畑に忍び込むウサギを次々捕まえるウォレスとグルミットですが,何故ウサギ(しかもかわいくない(笑))?他にも野菜の害獣害虫はたくさんいるでしょうに。(笑) でも捕まったウサギ達も何故かウォレス達に腹を立てている様子も全然なくて,閉じ込められているのにのんびりしている所が,何だか面白いです。で,ウォレスは,ウサギを「去勢」して,野菜を欲しがらないようにしてしまおうとするんですが,何故か彼の頭にウサギが1匹付いてしまうんですね。(笑)

Were-Rabbitって,ああやってできてしまうんだ。(笑) で,クレイ・アニメなのに,Were-Rabbitがとても「フワフワ」。一応,満月の夜に変身するんですね。で,遠吠え?に他のウサギ達も応える所がかわいいです。

実は私はこの映画と同時にレイフ・ファインズ主演の「The Constant Gardener」も仕入れました。これはちょっと難しい映画なので,まあ,そのうち,ちゃんと観れたら感想を書こうと思います。実は全然知らなかったのですが,レイフ・ファインズは「The Curse of the Were-Rabbit」にも,ウォレスを恋敵とするビクター役で,出演しているのですね。

SPIRIT

2006-03-26 00:22:47 | 映画
南極物語(Eight Below)を観たのと同じ日,梯子して,全く対照的な映画を観ました。客層も全然違い,平均年齢が30歳位若かったかも。(笑) そんな2つの映画を梯子するとは,一体どういう趣味しているのかと言われてしまいそうですが(笑),私は特別マーシャル・アーツのファンというわけではなく,ジェット・リーがリー・リン・チェイの名で「少林寺」に出演していたと今頃初めて知った不届者ですが,それでもその「少林寺」を始めとする中国の格闘映画は結構好きで,時々観ております。

しかし,まず目が行ってしまったのは,腰の下まで伸びる見事な辮髪でした。中国の男性はこんなおしゃれを楽しんでいたのですね。それに,小さな体で大きな西洋人に精一杯虚勢を張って生きているのは,日本人だけじゃないんだよなぁと,しみじみわかって,嬉しかったです。100年前の中国のごちゃごちゃした町並みと,いかにもアジアだなあという感じの農村も,味があってよいです。

お話は,道場で育ち,両親の忠告を聞かず,ただ強くなりたいだけだった傲慢な霍元甲(フォ・ユァンジャ)という青年が,ある日家族を失い友にも絶交され,失意のまま川で入水自殺を図ったけれど,農村の人達に助けられ,彼らと生活するうちに,自然との調和を知り,自分が傲慢だった事を知り,町へ帰り,友と和解し,本当に偉大な格闘家となり,外国人との戦いに挑むという,とても判り易い話です。

戦いには善も悪もなく,克たなくてはならない最大の敵は己であるという教えを聞いて,ふと,ナルニアを思い出しました。ナルニアは徹底的に善か悪かしかなく,善は努力もなしに尊敬される王様にもなれるけれど,悪には全く慈悲も何もあったもんじゃありません。他の西洋の代表的なファンタジーである,指輪物語もハリポタもゲド戦記も,「最大の敵は己」という考えを取り入れているのですが。C.S.ルイスは一体何を考えてナルニアを書いたのかな? 急にとても不思議に思えてきました。(汗)

話が完全逸れてしまいましたが,ワイヤーアクションは控え目で,ジェット・リーの本来の生の技がかなり楽しめました。霍元甲を癒してくれる農村の盲目娘さんがとてもよかったです。ただ,目の見えない彼女が,音を聞きながら料理をする様子をじっと見ていた霍元甲が,それを技に応用するのかな?と期待してしまいましたが,ちょっと違いましたね。(笑)

中村獅童もいい味出してました。

Run!Run!Run!