デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



お菊井






ここで酒を飲みながらお菊さんを待っていた?(笑)

お菊さんと聞いて歌舞伎・怪談の播州皿屋敷の話を思い出す人も多いだろう。私は姫路城に行くまでお菊さんの井戸が姫路城にあるとは知らなかったのだが、案内図を見てすぐに職員さんに尋ねたらあのお菊さんの井戸と聞かされたのでぜひとも立ち寄りたくなった。
私にとってのお菊さんは怪談の内容よりも、上方落語の「皿屋敷」のほうが印象深い。落語での皿屋敷では皿を数えるお菊さんを興味本位で見に行く男衆が登場する。なんでも夜に井戸に現れるお菊さんが皿を数え始め、「9枚」と口にするのを聞いてしまうと死んでしまうものの、その直前の「8枚」で逃げたら助かるという。夏に肝試しのつもりで「9枚」の手前で逃げることでスリルを味わう男衆の遊びは続き、お菊さんと男衆たちは顔見知りになり挨拶を交わすほどの間柄になってしまう。お菊さんも毎晩観客がいることがうれしくなってきて皿を数える際の声の抑揚を変えたりするなど色気づいてくるのだった。
次第にうわさが広まり、いつしか井戸の周りにはお菊さん見たさに人が押しかけ、ツアーを組んでやってくる人たちまで現れた。井戸の周りが人であふれんばかりになった日、いつもなら定刻に出てくるはずのお菊さんがなかなか現れず、観衆はしびれを切らしぼやくのみならず中には罵声や怒号を発する者も出る始末。やがて遅刻?しながらもお菊さんが現れると、観衆たちはやんややんやの大歓声で彼女を迎えるのだったが、皿を数え始めたお菊さんが「7枚」「8枚」とカウントしたところで押しかけた大観衆のせいで井戸の周りには逃げるに逃げきれない男衆たちも少なくなかった・・・で、どうなるか?という演目である。
私はこの話を桂米朝の洒脱な語り口で何度も聴いたので、井戸そのものよりは井戸の周囲に押しかける観衆や、実際のところどれほどの人で埋め尽くすことができるのかが最大の関心ごとであった。私が見た限りでは、まぁバス10台の観衆でもスペースに余裕はあるかも、、、もっとも最前列に陣取った場合、「8枚」の直後に逃げ切れるかどうかは分からないが(笑)。

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