デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 




昨年(2022年)5月、政府はマスクの着用についての方針を出し、10月には首相も鈴鹿サーキットでのF-1レースを視察した際、一時マスクを外したニュースがあった。
参考までに厚生労働省のサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html
を(ご存じない方は)ぜひ一読されたい。つまり屋外では人とすれ違う際はマスクの着用は原則不要になっている。
記事のタイトルに見られるようなことを書くにあたり、弊ブログをご覧になる方々が厚労省のサイトにあることを前提にしているかどうかの不安を払拭するために、あえて上のリンクを貼らせていただいた。上の政府の方針を自身の中でアップデートせずに感情的になった人が弊記事に身勝手な苦情を送ってくるようなことを避けたいので、なにとぞ御寛恕いただきたい。




先日、また、多くの観光客が訪れる有名なお寺に行った。参道までの公園の時点で私も含め日本人であろうが外国人観光客であろうがマスクを外している人はそれなりにいた。

参道

有名な大門の手前

参道に入ったら友人連れや家族連れの観光客でにぎわっていて、マスクをしていない人もそれなりにいて、繰り返すようだが私もその中の一人だった。
有名な大門をくぐって他の日本人観光客や外国人観光客が足を止めている中門の手前に立ち止まり、左手にマスクを持った状態で中門およびその背景の建物をカメラで写しているその時だった。
私の左前から私の方に向かってきたおばさんが、サッカーやラグビーのようなフェイントな動きで私を避けた。私はおばさんの動きを思わず目で追ってしまって振り返って、おばさんを見据えてしまった。
プロスポーツ選手が顔面を負傷した際につけるような透明なゴーグルをして口元を覆ったおばさんが
「マスク!マスク!」
と、大声でのたまった。私は
「(ソーシャルディスタンス的に)離れているやろ」
と返事した(実際2mは離れていた)が、私が言い終わらないうちに、おばさんはまるで私のことを毒ガスか細菌兵器を見るがごとく駆け出して逃げ出した。
おばさんが駆け出したときには、おばさんのすぐ傍にはマスクを外している数人連れの東アジア系・東南アジア系・欧米系の旅行者がいたが、外国人旅行者には一言もなく、その中を縫うようにして走って行った。ご都合主義で身勝手で随分なダブルスタンダードだなと思った。それに、はた目から見たら、おばさんが逃げ去っているわけだから、ひどければ私に冤罪が降りかかるかもしれないのはよく分かるので、とても腹が立った。

おばさんが去った直後に撮影
他の観光客もマスクを外しており、
でもマナーはきちんと守っていた

「そんなにコロナが怖いなら、おばさん、どうして有名観光地になんかに来たのか?」と思いつつ、境内を10分ほど歩いた。感情が落ち着いてきた。そして、おばさんが外国人だけでなく私をフェイントアクションで避ける際に近くにいた日本人の鼻出しマスク状態の人にも何も言っていないことを鑑みるに、(被害妄想かもしれないが)私だけを標的にしたんじゃないか?という気がしてきた。数人は相手できなくとも、一人相手なら敵意をむき出しにしても構わない、この人おとなしそうだから反撃してこない、とおばさんは思っていたのか?
それはともかく、黙って自ら静かに距離をとればいいものなのに、妙なアクションを見せつけたあげく初対面の人にマスクを強要しようとするなんて、どんだけ自分本位なんだろう。ましてやマスクを着用していようが声を出したら飛沫が出て他人にうつすリスクがあるのに、自ら「マスク!マスク!」と周囲に聞こえる声でのたまって、卑劣にもこちらの意見は聞かずに逃げ出す、というマスク警察おばさんに実際に遭遇してみて、なんか昔TVでよく報道されたカルト宗教の信者みたいだなと思った。
「電柱から発せられている電磁波が教祖を攻撃しているので、螺旋のマークのシールを貼れ」だの、「某国の軍のヘリコプターが宗教施設周囲に毒ガスを撒いているので子どもの信者は建物から一切出てはならない」だの、突然家にやってきて玄関に居座り「あんたのお宅に霊がついている!あんたが先祖をきちんと供養していないからだ!」だの、と脅され続けたことで、要するに「特定の神聖な何かについて拝んだりお布施や高額なお札や壷の購入などをして対策をとらないと地獄に落ちる」と信じ込まさせられた人が布教に走ったことでたどってしまう末路の映像内容と、おばさんの振る舞いとはほとんど差異が認められない。
ずばり、コロナの捉え方も、人によってはカルト宗教化しているのだ。恐怖のあまりメンタルに深刻な傷を負ってしまい、政府の方針のニュースや厚労省のサイトの情報を自分の中で咀嚼しようとせず(もしくは知らず)、世間とのかかわり方をアップデートせずにいたことの結果だろう。
観光地のお寺を後にする時間になって、マスク警察おばさんは普段どんな風に過ごしているのか、ちょっと想像してみた。そして、私に対してのように身内や近所にも敵意むき出しで周囲から疎まれているならまだ「一貫性」があるのかも(迷惑だけど(笑))だが、酷ければおばさんの周囲の子どもや、喘息であったり呼吸器系や皮膚に問題を抱えていることからマスクを着けられない人にも敵意をむき出しにして、相手に有無を言わせないことで内心正義面を誇っていたりしていないだろうか、とその場合の反論したくとも困難を伴う人のことが心配になった。
また、マスク警察おばさんは、案外というか、おそらく身内や友人に対してはマスクを外してお喋りしていて、帰ったら私とのことをアタり散らしているのではないか、人間の心というものは浅ましく自己都合バイアスを平気で行なうし、そうでないと観光地には来ないだろうし、せめて今の政府の方針や厚労省の情報を、おばさんにうまく諭せる人がおばさんの周囲にいればいいなと思うようになった。


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