ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

辻高等学校 書道作品

2013年06月13日 | インポート

Tsujikoukoushodou16月13日(金)です。先週の写真を整理しています。先週も学生たちが教育実習中の学校を表敬訪問しました。これは、6月7日(金)に訪問した徳島県立辻高等学校の校長室の隣の廊下に貼ってあった書道クラブの合作です。

7日までの2週間、国語と書道の授業をさせていただいた4年生の宮成真央さんが指導した書道クラブの生徒の合作で、アンパンマンの主題歌の歌詞が生き生きした表現で書かれていました。

宮成さんの国語・・詩の授業を見せて頂きましたが、とても楽しい授業でした。生徒さんが素直で、班ごとに詩を作って発表していました。

Tsujikoukoushodou2
この学校は以前から校内のあちこちに書の表示がさりげなく貼ってあります。階段の踊り場にあった花瓶の台にも英語の書作品がありました。

「green earth」 このさりげなさが素晴らしいと思います。

なお、この学校の近くには「佃」という駅があって、その50m西に佃公民館があり、その庭に有名な碑があります。4年前に拓本を採りに来たことを思い出して、帰りにちょっと寄って見学しました。

「内田弥八顕彰碑」です。

http://takara.ict-tokushima.jp/list/bbsi.php?s=28&b=2568

Uchidayahachi_3明治18年(1885)
慶応大学学生時代にベストセラーの翻訳小説を出版し、わずか30歳で早世した才能ある若者でした。

碑文の前半は、本人が亡くなる前に書いた自筆文、後半は福沢諭吉の哀悼文、題額は巌谷一六の筆になるもので、極めて珍しく、また素敵な碑文です。

このような方のことが今はほとんど忘れられていますが、高校の国語の授業などでぜひ扱っていただきたいなと思いす。

お近くを通られたときはぜひご覧ください。


兵庫県三木市 三木城址

2013年06月13日 | インポート

Bessho6月12日(水)、午後、学生の教育実習の巡回指導で、兵庫県三木市の高等学校にご挨拶に行き、1時間ほどお話をしてから、神戸市内の別な高校に移動する間、40分程度時間ができましたので、三木城址を訪問しました。この日は、梅雨の中日なのに、台風の持ってきた熱風が近畿圏に入り、33℃という信じられない暑さでした。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%9C%A8%E5%90%88%E6%88%A6

ここは、戦国末期の三木合戦で有名で、その主役である別所長治の像が建てられていました。籠城戦として悲惨な話がのこっています。実は、この戦いから生き残って阿波に逃げ延びた別所氏の一派が、のちに故郷である地名「三木」を名乗って、近世の阿波の藍商となって活躍します。その末裔が現在の徳島県の経済界でも重鎮となっている「三木」一族なのです。

Kanamono1
豊臣秀吉は、この戦いの時に、切腹する別所長治との約束を守り、戦後の街の復興に尽くし、街の再建のために多くの大工や職人が三木の街に集められます。多くの大工の大工道具である鉋やのこぎりなどの大工道具を作る職人も集められ、それが三木の一大産業として成立し、現代も約200件の金物店がある金物の街として有名になりました。

Kanamono2
城址の敷地には全国的にも珍しい「金物神社」が祀られ「金物資料館」が併設されていました。中を短時間見学し、説明を受けました。入場料は無料です。

しばらく前に後藤芝山の漢詩の中に斧の話が出てきてから、近世の金物にも調査が必要なことを実感していますが、ここには「ちょうな」という古い形式の鉋の新品も展示されていました。

地域の歴史から現在の産業が続いている好例だと思います。大工道具などの金物を作る職人さんも数が減っているというお話を学芸員の方からお聞きしましたが、このような資料館は本当に貴重だと思いました。