6月6日(火)、午前の授業が終わってすぐに、高知県に出かけました。ゼミ学生の門田君が今週から来週にかけて教育実習に行っているので、高校にご挨拶に行きました。高知城近くの高知小津高校です。城の近辺は、ほかにもいくつかの高校・中学が建てられている文教地区です。高知はもう何度も来ていて、以前に高知城やひろめ市場も行ったことがありますが、やはり城の周囲というのはどこの町も、風格のある施設が多いものです。
書道担当の先生とお話した後に、門田君とも会って激励しました。彼の担当する授業は明日からで、この日は特に参観の必要もありませんでした。元気で頑張っていましたので、安心して帰りました。
この高校の敷地の中に、創建当時の古い門が残っていたので驚きました。先生にお聞きすると、この学校は高知県内で最も早く創建された歴史を持ち、この門は幕末に実際に坂本龍馬や西郷隆盛も通り抜け、今も入学式と卒業式の時だけ生徒もここから出入りすることができるということです。
門の脇には解説もありましたので、撮影してきました。「開成門」という名がついているそうです。
かつての歴史的な学校の門を移築して、立派な先輩たちの志を受け継ぐ意識ができるというのは、とても良いことだと思います。
江戸時代が終わったのが1867年で、私はこの年代を「威は空し」(いはむなし)と覚えています。江戸時代の権威が空しく終わった年です。そして今年は2017年で明治150年に当たります。高知市内には「明治維新150年」でのイベントの幟旗などがたくさん立てられ、サービスエリアにも維新をテーマにした観光用のパンフレットがたくさん置かれていましたので、もらってきました。
高知からは、維新で活躍した人がたくさん出ています。今は昔に比べると、国際関係の影響も受け易いし、技術革新のスピードもかなり速いですから、実は維新に負けないくらいの大きな変化が起きつつある時代といってよいでしょう。個々の人間は今現在を生きるのに必死ですから、変動のまっただ中で生きているのに意外にそのことに気が付かず、何10年も経ってから「大きな変動の時代だったのだ」と気付くのかもしれません。維新の時代の先輩たちの生き方は、今の時代に生きる我々の参考になることが多いと思います。