4月25日(木)午後、大学院文学研究科の書道を専攻している院生を同乗させて、高松市に出かけました。快晴で4月というのに夏のような日射の日でした。馮琳凱、趙若杉、劉子璇、邵昌淼、西村美咲の5名です。5名中の4名が中国からの留学生です。大学院は国際化が進んでいます。大学を12時15分頃に出発して、高速道路を使って約1時間ほどで昼食予定会場の高松市牟礼町の郷屋敷に到着しました。
庭園には、楓の若葉と満開のつつじに蝶が飛び回っていました。
前菜を食べているところですが、この後にうどんが出てきます。
この建物は江戸時代以来の地域の名士のお宅を改装していて、ふすまには江戸~明治時代にかけての見事な書画がたくさん飾られています。食後にはこれらを鑑賞しました。
食後に高松城の隣にある香川県立ミュージアムに移動。現地では長期履修生の高嶋良子さんとも合流して、特別展を鑑賞しました。入口だけが撮影ができます。内部は撮影禁止です。
この特別展は「美が結ぶ皇室と香川」というタイトルです。
書蹟では、小野道風の玉泉帖、藤原佐理の詩懐紙・恩命帖、空海臨の書譜断簡などが展示され、絵画も金毘羅宮にある伊藤若冲や円山応挙の作が見事でした。その他、漆芸や金属工芸品もたくさん見ることができました。
このうち、藤原佐理の詩懐紙は、当館が所蔵している国宝です。江戸時代初期に高松藩に松平頼重が赴任する際に、お祝いとして弟の水戸光圀から贈られた名品です。
常設展には空海の書跡の複製が多く展示されているので、書を学ぶ院生には非常に有益です。これらすべてを約2時間かけて見学しました。
展示は5月26日(日)まで。連休中以外の月曜日と、5月7日(火)は休館です。入場料は1400円と高めですが、その価値がある展示です。図録は2000円ですが、ハードカバーの豪華版です。
皇室が保管している名品を地方で見れることは少ないので、貴重な機会だと思います。ぜひお出かけください。
帰還途中にSAで休んでから、18時に大学に帰着しました。日焼けもあって少し疲労しましたが、充実した研修旅行になりました。