7月3日(水)、フィージーにある南太平洋大学ソロモン校の学生約20名が四国大学を訪問して、書道体験講座が実施されました。フィジーの学生各自に四国大学国際文化学科の学生が1人ずつついて英語で通訳し、書道文化学科の富久和代教授の指導と、書道文化学科の学生5名の指導補助によって約1時間の講座でした。南太平洋大学の詳細は下記のサイトをご覧ください。イギリス連邦だった国が多いのでフィジーの学生さんたちは英語が流暢でした。サイトを見ると、この近辺のオセアニアの小国が協力して作った唯一の大学であることがわかります。彼らはきっと地域の希望の星的存在でしょう。来日は初めての人が多く、見るものすべてが驚きの連続だったようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6
お手本は様々な文字を富久教授が書かれましたが、講座の中で、受講者が書きたい文字は、その都度学生がお手本を書きました。右の写真は、「nature」の意味の漢字を書きたいというリクエストにお応えして、書道文化学科の学生が「自然」というお手本を書いているところです。
しばらく練習した後に、清書として団扇に書を書き入れました。
国際文化学科の学生との作品を並べてのツーショットです。フィジーの女子学生さんは「アンジー」さんというので、その名前の音を漢字に直した「安」の字を書いています。アンジーさんはとてもうれしそうです。
途中に、こんなツーショットも生まれました。「I love オセアニア」 素晴らしい国際交流ですね。
最後に完成した団扇作品を掲げて写真を撮りました。フィジーの学生さんたちは書道は初めての体験で、とても楽しい時間を過ごしたという感想を述べていました。皆さんはこの後、この団扇を持って別棟に移動して阿波踊り体験をしました。
日本政府は今後、外国からの観光客を倍増させて、日本の観光収益を大幅に上げることを計画しているようですが、書道や阿波踊りといった、独特の伝統芸能や芸術は、外国人を満足させられるものです。
書道も今後、この分野において活躍できる可能性が高いと思っています。今日のような体験講座が、外国人観光客の観光ルートに乗っていくことが予想され、ここに新たな雇用の可能性が生じます。大阪・京都・富士山・東京を結ぶ「ゴールデンルート」から外れた徳島の観光行政にとっては重要な要素です。国際文化学科・書道文化学科の両科の学生にとっても良い勉強になるモデルケースでした。
現在「発展途上国」とされている国々は、まさに「これから発展する国々」です。先進国の企業は豊富な地下資源と安い労働力を求めてこれらの地域に進出して、数十年もすれば日本と同等か、または追い越す存在になっているかもしれません。東南アジア・アフリカ・中南米などがそのような存在として世界の注目を集めています。この日、四国大学を訪問した学生たちはその時にオセアニア各国の中核として活躍しているでしょう。
若者が国際交流をするべき意義はきわめて多様だと思います。