1ヶ月ぶりのロケⅢは、なかなかテゴワかった。
なにもかにもが他人行儀で、クツの上からミズムシを掻くようなカンジ、といえば通じるだろうか。
思ったように振り回せない、油断してると、全走車にツッコミそうになる、車庫入れでタチゴケそうになる。
以前は気にならなかったグリップの振動も、コタエる。
ま、今までだって、満足に振り回して乗れてたわけではないのだけど(笑)。
何かの事情で、バイクを離れている感覚とは違うだろうが、そのキモチはなんとなく疑似体験できたように思う。
乗りたくてしょうがなかったのだが、乗ってみたら思い通りにはなかなかいかない。
オレの、たった30日でもそう感じるのだから、数年ぶりなんて御仁は尚更だ。
ただ、これも感じようによっては、新鮮だ。
またまた、ヤツが囁くとこからリスタートだ。
アクセルを開ける。
メーターは220を超える。
わずかに右の拳のチカラを抜きながら車間をくぐり、思いっきり振り絞る!
矮小化される実態と、急速に拡大していく自我と、遠ざかる偽り。
酔うのではなく、耽溺するように。
暴れるのではなく、スローに踊るように。
吼えるのでなく、謡うように。
闘うのではなく、愉しむように。
願わくば、この蜜月が、常に手の届くところにありますように。