山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

「オバサンの経済学」(中島隆信)を読んだ

2012-03-26 19:52:13 | 読書
図書館で本を借りても、ほとんど読めないまま返すのが通例の私だが、今回は妙なことに、借りた2冊を3日間で読んでしまった。
「オバサンの経済学」は、どうやら以前もそのタイトルに惹かれて借りたことがあったようだ。でも、最後までは読まずに返したと思う。今回読んでみると、かすかに記憶に残っている部分もあった。

この本には、女性がどういう経緯を経て年齢と共に、世に言う「オバサン」になって行くかが書かれており、「オバサン」の特徴、行動分析、社会の中での役割、などが書かれていた。「オバサン」とは概ね45歳から65歳くらいまでの女性のことで、女性ホルモンが減り始め、ついには女性としての恥じらいを捨てた人々である。主婦であれば、子育てが終わったくらいから、おばあさんになる前くらいまでの年齢層だ。

パートタイマーで働くオバサンの社会貢献、バーゲンセールで安い物を買いまくるオバサンの経済効果など、「オバサン」については、この本に書いてあることが特別新発見というものでもないし、著者の個人的見解である部分も多いようだが、それなりによく分析され、様々な方面から考察されていたと思う。
読んでみて、一見、どうということがないことでも、それを1冊の本にするべく書けと言われたら誰にでも書けるものではないなと思った。それで、わかりやすく、軽く読めるところがよかった。

さて、この本は、2007年5月に発行されたので、5年近く前のものである。さして内容が時代遅れというわけでもないが、確かに5年もの月日が流れたのだなあと感じる部分もあった。
たとえば、みのもんたの「おもいっきりテレビ」の話が出てきた。この番組がもろに「オバサン」向けのものだという例だ。
そういえば、お昼にそんな番組を昔やっていたという記憶が戻ってきたが、果たして今もやっているのだろうか?私もれっきとした「オバサン」だが、ここ数年フルタイムで働いているため、近年は平日の昼間にテレビを見る事はほとんどない。タモリの「笑っていいとも」は、確かに今もやっているけど…。もしかしたら今でも「おもいっきりテレビ」をやっているのかな?と思ってしまったが、調べてみるとやはり数年前に終っていたようだ。確かに、みのさんは、毎朝「朝ズバッ」に出ているのだから、昼には出ていないはずだ
そのあたりは、昔の事を知らないと理解できない古い内容だが、もちろん「オバサン」が読めば、記憶にあるものだろう。

綾小路きみまろの話も出てきた。こちらは、今も同様の人気であるが、どちらかというと、私たちよりも一世代上のオバサン(=おばあさん)を対象としているように感じる。年月とともに対象年齢が上がったのかとも思うが、もともと60歳以上ぐらいを対象にしているのではなかろうか。

ちょい不良オヤジ(「ちょいわるおやじ」と読みます。)
「オバサン」に対応するものとして「オジサン」があるが、肉体が衰えつつも、若い女性への関心を捨てられないイヤらしさだけが残ってしまいがちな男の中高年が、「気持ち悪くないオジサン」に変身する道として、「ちょい不良オヤジ」が挙げられていた。
「ちょい不良オヤジ」は今でもまだ死語ではない。元祖はジローラモだが、松崎しげるもそうだったとは知らなかった。そのほかに吉田拓郎、石田純一、高田純次、黒沢年雄、奥田映二が挙げられており、これらの人はとりあえず現在も活躍中だ。

この本を読むことによって、このように、ここ数年の時の流れも思い起こすことになったが、「オバサン」が活躍する代表的な仕事としては、この数年で、介護やホームヘルパーの分野がよりいっそう増えているように思えた。
また、少子化や結婚しない女性の傾向もよりいっそう増してきているようであり、子育てを終えた主婦のオバサンという部類の人が、今後は少なくなり、そのような典型的な「オバサン」の割合が減り、中年女性の様相も今後変わって行きそうだ。

最後に、この本では「オバサン」の例としては、おばあさんのような年寄りの女優の名があげられていたが、私としてまず思い浮かぶのは「泉ピンコ」であり、その他には「あき竹城」「渡辺えり」を思い出した。
コメント