もう1か月も前の梅雨の頃、1枚の絵ハガキが届いた。
それは、娘が勤めているお店のオーナーからのもの。
大変な状況ですが一日も早い終息を願い安心安全な生活ができるよう頑張りましょう、という内容だった。
これは、新型コロナの大変な状況における見舞いであろう。
寒中見舞い・暑中見舞い、なんかがあるが、新型コロナ中見舞いというところか。
はがきをいただき、嬉しい思いだった。
お店や会社も大変な時だと思う。自粛していると店に勤務する時間は減るので他のことをする時間があるのかもしれない。
お店は営業時間を短縮したりしていて、その分、休日をなくしたりなどもして工夫していたようだ。
おそらく自分たちのほうが大変な時期だと思うが、そういうときも、店から足が遠のいている顧客にハガキを送ったりしているものと思える。
それと同時に、仕事関連の知り合いや、従業員の親にまでハガキを送ってくれるとは、驚きである。
娘が長年このお店に勤めているのも、このオーナーの人柄なのかなと思った。
一般的に、20代30代の若者にとって、経営者の年代はかなり上なので、物事に関する感覚も違う部分があるようである。社員旅行などに行っても、経営者と行動を共にするのは誰?みたいな感じになり、年寄りに行動を合わせる担当の譲り合いのような感じで敬遠されたりする。
年寄り集団がいれば、そういう世代の者たちで集まればよいが、若者だけの職場となると経営者は大変かもしれない。
若者たちは、年寄りは面倒くさいと思うことも多いようだ。若者は精神論を嫌うので「困難に耐えて頑張りましょう」なんていう意気込みをあらわにするのを嫌ったりする。
若者から年寄り扱いされがちな経営者も、私なんかよりは10歳くらい若いと思う。ちょっと前までは、業界で活躍し、若者があこがれるような存在だったはず。だが、やはり主役は次の世代へと移り変わっていく。
お店などは、今はラインやメールで顧客に音信を送っているので、ハガキを送ることも少なくなってきるのかもしれない。ハガキを送るというのは、古い手段ともいえるだろう。
それでも、物体としてのはがきが送られてくると、心が和むものだ。(それは私が年寄りだから?)
そんな心配りのあるオーナーだから、若者たちは、感覚が合わないとかめんどくさいとか、思うことがあったにせよ、そこで長年働いているのではないかと思うのだった。
それで、私はハガキのお返事を出さなければと思い、よさそうな絵柄のはがきを準備し、書こうと思って備えてはいたのだが、時が経つのが早くて、ついに8月になってしまった。梅雨も明けたので暑中見舞いにしようと考えた。
まさかまだ立秋ではないよねと思って調べると、かろうじてまだ残暑ではなく暑中で間に合うようだった。そうしてハガキに汚い字を書いて投函した。
そのことを娘に言うと、返信なんか出さなくてよかったのに、とのこと。
そういうものかな? いただいたら返すのが常識だと思ったのだが・・・。
それから、オーナーの日程によれば、宛先の場所にオーナーがやってくるのは8月中旬だとのことである。
な、なんとすでに暑中見舞いの時期は過ぎ、完全に残暑見舞いの時期になってしまうではないか。
私のへたくそな文字のはがきが、受け取り人不在の職場にずっと置かれているかと思うと恥ずかしいばかりだ。
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