以前ご紹介した
版画を製作されている方にお話を伺いますと、
デッサンから彫り刷りに至るまで製作には何ヶ月もかかり、とても大変です。
それだけの労力と精神力をつぎ込んで1枚の作品が出来上がるのです。
それに比べ写真はどうでしょう。
例外もありますが、シャッターボタンを押しさえすれば、一瞬にして出来上がってしまいます。
なんと薄っぺらなことでしょう。
しかし、実はそうではないのです。
撮るのは一瞬であっても、その裏には経験と知識と技術が隠されていて、それらをシャッターを切る瞬間に集中するという一瞬の芸術なのです。
写真も立派な芸術です。
それでも私には版画や絵画の方が高尚に思えてしまいます。
それは、自分の経験と知識と技術のなさの象徴なのだろうと思います。
迷いなく自信を持ってレリーズの一瞬に全てを凝縮する。
そんなことができるのはいつのことでしょう。修行を積まねばと思いますが、きっと私にはずっとできないでしょう。
先日コスモスを見に行きました。
でも、コスモスを前にしてどうやって撮ろうと悩んでしまい、結局2枚撮っただけ。そして2枚とも没でした。
今日はとある小物写真を撮っていました。
何枚か撮りました。でも結局データを全部消してしまいました。
イメージが湧いてこなくて、悶々としています。
気持ちが後ろ向きなので、気分転換に以前撮った写真を添付します。
季節柄コスモスです。