毎年1月14日に私の町では「どんと祭り」が行われます。
「どんと祭り」は神社の境内で正月飾りや古いお札を焼き、御神火にあたることで一年の無病息災・家内安全を祈願するお祭りです。
県内各地の神社やお社で行われますが、氏神様の神社や信仰する神社に行くのが一般的です。
全国的に知られているのは、県内最大規模の大崎八幡宮(仙台市青葉区)の松焚祭(まつたきまつり)で、平成18年のデータでは10万人の参拝客があったそうです。
松焚祭は300年の歴史があるとされ、仙台市の無形民俗文化財に指定されています。
大崎八幡宮はその日「裸参り」も行われます。
「裸参り」は、仙台藩内に来て日本酒の醸造をしていた南部杜氏が、醸造安全・吟醸祈願のために参拝したのが始まりとされています。
白鉢巻・白さらしを巻き白足袋・わらじを履いた格好で「含み紙」をくわえ(私語を慎むため)、右手には鐘を、左手に提灯を持って市内各地から大崎八幡宮を目指して徒歩で参拝し、御神火を渡り火にあたる行事です。
会社ぐるみで「裸参り」に参加するため、その日は市内のあちこちに「裸」の行列ができるのが刺激的です。
私は毎年、塩釜神社のどんと祭に行っています。
22時過ぎの塩釜神社の一森山。
二つの火の山の周りに人が集まっています。
火の周りはとてもあたたかく、前、後ろと交互に体をあたためます。
深夜になろうという時間なのに、暗がりからぼちぼちと紙袋を抱えた人がやってきては、火の中にそれを投げ込みます。
紙袋がメラメラと燃えると、お役目を果たした達磨が顔を出し、やがて炙られて消えていきます。
立派な神棚を火に投げ込む人もいました。
正月飾りについていたミカンは真黒になってごろんと転がっています。
お役を果たしたぬいぐるみが燃えてます。
飾餅が食べられないまま、火に焼かれていい匂いがしました。
そんな景色を見ているとなにかとても不思議な気持ちになります。
最後に、神社に参拝します。
境内につながる道には、粉雪が薄くかかっていました。
お手水につららができていました。