別所温泉駅から、北向観音の本坊「常楽寺」へ向かう途中に、仁王堂が二対あります。
常楽寺は北向観音堂が建立された天長二年(825年)、三楽寺の一つとして建立されました。
お寺への参道前には、神社がありました。
常楽寺は天台宗の寺院で、ご本尊は珍しい「妙観察智弥陀如来(みょうかんざっちみだにょらい)」さま。
阿弥陀如来さまです。
境内には、樹齢350年の松があり、まるで宝船のような姿から「御舟の松」と呼ばれています。
この宝船で阿弥陀様が極楽浄土へとお連れしてくださるそうです。
階段を上がって最初に目に飛び込んでくるのは茅葺の本堂です。
風格があります。
本堂の左側面の多宝塔へ通じる参道のわきに石造六地蔵が鎮座しています。
六地蔵とは、人間は地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六道のいづれかを輪廻するという思想から生まれたもので、
その六道の辻におられ、正しい道にお導きくださると言われています。
本堂の裏手に進みます。
国重要文化財の石造多宝塔がありました。
北向観世音様が出現した所と言われており、高さ2m85cmの安山岩で出来ています。
多宝塔というのは、上下二層の屋根がある塔です。下の屋根の上に饅頭形という丸いふくらみがあって、その上にまるい塔身があり、二つの屋根がその上にのっています。
なお、その上に相輪という柱のようなものが立っています。
常楽寺境内には美術館もありました。