1965年
巨人から移籍獲得した七森についで、左投手の補強に力を入れていた国鉄が十日前、阪急の渡辺博文投手(24才)=立命大出プロ入り三年生=を正式入団させた。金田放出後の国鉄には渋谷、七森、巽ら左投手がいるが、オープン戦でも一本立ちできるようなピッチングをだれも見せない。そこで林監督が、「若いわりにはなかなかピッチングをよく知っている」と、太鼓判を押して、渡辺をとったもの。渡辺は大倉山、湯之元キャンプにテスト生として参加。左腕投手という希少価値と、味のあるピッチングを買われて晴れて国鉄入りしたわけだ。渡辺は、「八日には女の子が生まれたし国鉄入団も正式に決ってホッとした。一年生のつもりでただ一生懸命にやります」と心機一転を期している。1メートル73、73キロと中柄の体つきだが、うま味のあるピッチングが林監督の手腕でどの程度磨き上げられるか。荒れ球の七森と渡辺、移籍してきたこの左腕コンビの活躍は楽しめる。
巨人から移籍獲得した七森についで、左投手の補強に力を入れていた国鉄が十日前、阪急の渡辺博文投手(24才)=立命大出プロ入り三年生=を正式入団させた。金田放出後の国鉄には渋谷、七森、巽ら左投手がいるが、オープン戦でも一本立ちできるようなピッチングをだれも見せない。そこで林監督が、「若いわりにはなかなかピッチングをよく知っている」と、太鼓判を押して、渡辺をとったもの。渡辺は大倉山、湯之元キャンプにテスト生として参加。左腕投手という希少価値と、味のあるピッチングを買われて晴れて国鉄入りしたわけだ。渡辺は、「八日には女の子が生まれたし国鉄入団も正式に決ってホッとした。一年生のつもりでただ一生懸命にやります」と心機一転を期している。1メートル73、73キロと中柄の体つきだが、うま味のあるピッチングが林監督の手腕でどの程度磨き上げられるか。荒れ球の七森と渡辺、移籍してきたこの左腕コンビの活躍は楽しめる。