プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

カルバー

2017-10-05 21:32:38 | 日記
1975年

2イニングの試運転の予定があれよあれよという間に九回まで7イニングを投げ、三日に来日以来二週間足らずで初登板を初勝利に結びつけた日本ハムのG・カルバー投手。3Aでは今季1勝6敗と振るわなかったが、羽田空港に着いたときの記者会見で「全試合で勝ってみせる」と豪語、強心臓ぶりをみせたその言葉がまた耳の底に残っているうちのこの日の好投。「ワシの見込みは間違っていなかったろう」と中西監督が胸を張るのも無理はない。2点差をつけられた三回から藤原を救援。190㌢に近い長身を折り曲げて重心を低くし、カーブ、スライダー、シュート、チェンジアップなど多彩な変化球を手玉にとって低目に集めるピッチングに南海打線のバットはタマの上や下をむなしくたたくだけ。初回に大本塁打を放った野村監督でさえ二回目の対決は大きい左飛を打ったものの、あとはつまり気味の浅い右飛と投ゴロに倒れた。威圧感はないが低目にていねいに投げる。タイミングも狂わせてくるし打ちにくいよ」と野村監督。二十六人の打者に対し奪われた安打は1本だけ。「日本の打者はよく選球してくると聞いていたが、早くから打って来たので楽だった。藤原に打たれたタマは自信を持っていたのだが・・・。でもきょうは会心のピッチングだった」と華麗なデビューを飾ったのにもかかわらず外人特有のオーバーなゼスチャアも見せず淡々とした口調。中西監督も「霧雨が降る悪いコンディションでこれだけ投げれたのだから本物だよ」と強力な新戦力にニコニコだった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする