1982年
エース田村は185㌢の長身から投げおろす本格派。
「試合後、初めてノーヒット・ノーランだと教えられました」それほどまでにこの日のピッチングに精根を使い果たした。前日の試合では、力み過ぎたために、五回を投げて8四球を許してしまう乱調ぶり。この日も、初回先頭バッターに四球を与えて心配されたが、四回以降からは球威も増して、130㌔級のストレートが決まりだし、本来のピッチングに戻った。184㌢の長身から投げ下ろす速球に、打線好調の宗像も終始打ちあぐんだ。故障のために、大会一週間前まで、ほとんど練習を休み、投げ込み不足を心配されていただけに、日程の大幅順延を招いた連日の雨は、エース・田村にとってはいい調整機関をもたらしたといえる。この初戦をうまく乗切ったことで、期待のエースは大きな自信をつけたに違いない。