プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

堺一也

2022-03-16 14:44:19 | 日記
1964年
東映が毎シーズンのように、大型三塁手として期待しながら、いつもカラ振りさせられているのが堺だ。堺は佐伯鶴城高から東映入りして五年目。合宿ではすでに古参選手の部にはいってしまった。1メートル81、75キロというからだは豊田、長島という大型内野手をはるかに上回るスケールの大きさだが、いまだに一軍入りのメドがつかめないのは、プレー全体にもう一つピリッとしたものがないこと。「なにがなんでもやってやろう」という気力に欠けていることだといわれている。イースタンでは、現在4本のホームランを飛ばして大型の片鱗をのぞかせてはいるが、まだまだプレーの甘さは抜け切っていない。この堺、毎年のようにケガに悩まされ、ことしからとうとう以前の一也から崇展(たかはる)に改名して気分一新。ことしは伊東キャンプで藤村コーチに目をつけられて特訓組に編入され飛躍を期待されたが、とうとうあと一押しが出なかった。「からだも柔らかいし、あの大きなスケールがあるのに」と関係者は口をそろえて気力の欠如を惜しんでいる。東映の内野陣は伝統的に小柄なプレーヤーが多い。過去では浜田、石原(現コーチ)、現在も岩下、青野、西園寺・・・とスケールの大きな選手が出ていない。だからこの堺あたりの第一戦登場はここ数年来、東映が望んでいた大型内野陣の編成に格好のタイプなのだが、ままならぬもの。

コメント
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