プロ野球 OB投手資料ブログ

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神農清治

2018-05-22 20:15:50 | 日記
1971年

プロ球団のロッテオリオンズは一日午後二時、東京新宿の球団事務所で花巻商業三年神農清治外野手(18)=身長180㌢、体重80㌔、右投げ、右打ち、紫波郡日詰出身=ら五選手の入団を発表した。中村長芳オーナーが「岩手のカンノウくんです」と記者団に紹介すると、ピクリとほおを緊張させながら「一生懸命やります」と胸を張っていた。神農選手は花商で中堅を守り三番を打った。十一月十九日のドラフト会議ではロッテから14位(同球団は15位まで指名)で指名されていた。一日午前十時過ぎ、高橋多喜男花商野球部副部長に付き添われて球団事務局を訪れると、さっそく「いい体格だな」と記者団の祝福?を受けた。黒いもめんの学生服は小さめで大きな手足がニューッとはみ出している。「プロに指名されるとは思っていなかったので、早大か立大に進学するつもりでした。入団交渉を受けて、少し迷いましたが、結局は自分でこの道を選びました。今ではロッテの一員であることに誇りを持っています」とはきはき語る。紫波郡紫波町日詰の生まれで、仁徳氏の三男。紫波第一中では投手だったが、花商に進学してからは打撃を生かすため外野に回った。高橋副部長は「足も早いし、打撃の素質がある。三年間で打率三割五分ぐらいだが、まじめで根性もあり、私は初めからプロ向きだと思ってました」と言う。でっかいからだに似合わず、色白の童顔である。プロ球界では花商の先輩である巨人の阿部成宏外野手を尊敬すると言い「阿部先輩は大洋時代を加え、七年間の下積み生活に耐えて、今秋巨人の一軍に昇格した。私もどんなことがあってもやり抜きます」ときっぱり語る。

赤川宏花巻商高野球部監督の話 本人の希望通りになり、うれしい。プロ野球のきびしさを自覚してがんばってほしい。神農の素質からすれば、基本を三年間みっちりやれば、ものになるだろう。体力がある上に脚力もあるから大いに期待してよい。長所の強肩とバッティングを伸ばすことに専念すべきだ。本校からは阿部雄厚(近鉄)、阿部成宏(大洋、巨人)、泉沢彰(西鉄)に次いで四人目のプロ選手。三人の先輩に負けないように全力を尽してほしい。

神農選手の父親仁徳さん(63)の話 中学時代から野球が好きで野球で身を立てるつもりでいたようだ。希望通りに入団出来たのは、全く幸運だ。からだに恵まれているので、きっと力いっぱいやってくれるものと信じている。ただやる以上はとことんまでやってほしい。中途半ぱな形で終らないようにいってある。あとは本人の精進次第だ。

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