1960年 箕島高校時代
今年はどちらかといえば守備のチームで、打線は速球には強いが、技巧派投手にもろさがあり、それを改めることに重点をおいている。本格派のエース山本は一・八㍍の長身で左腕から投げおろす速球、ドロップには威力があり、県下有数の投手。毎試合三振を十個以上とっている。一時肩をこわしていたが最近ようやく復調、持ち前の速球を投げられるようになった。夏の大会までには完全に立ち直るという。
山本が大黒柱で、山本が調子を出し、いま一歩試合運びにうま味が出ると夏の予選大会でも一波乱起こしそうだ。
串本をわずか一点におさえた箕島の山本投手は母の遺影の入ったお守りを抱いての登板だった。去る八日の練習中に母親の久子さん(42)が病気で急死、一時はがっくりしたが、せめて大会での雄姿を亡き母にみせたいとの願いから身につけてきたという。ベンチに引きあげた山本投手は「しばしばピンチに見舞われたが、なにくそとがんばった。とにかく第一戦に勝て、母も喜んでくれるでしょう」と流れる汗をふきながら思わずニッコリ。
今年はどちらかといえば守備のチームで、打線は速球には強いが、技巧派投手にもろさがあり、それを改めることに重点をおいている。本格派のエース山本は一・八㍍の長身で左腕から投げおろす速球、ドロップには威力があり、県下有数の投手。毎試合三振を十個以上とっている。一時肩をこわしていたが最近ようやく復調、持ち前の速球を投げられるようになった。夏の大会までには完全に立ち直るという。
山本が大黒柱で、山本が調子を出し、いま一歩試合運びにうま味が出ると夏の予選大会でも一波乱起こしそうだ。
串本をわずか一点におさえた箕島の山本投手は母の遺影の入ったお守りを抱いての登板だった。去る八日の練習中に母親の久子さん(42)が病気で急死、一時はがっくりしたが、せめて大会での雄姿を亡き母にみせたいとの願いから身につけてきたという。ベンチに引きあげた山本投手は「しばしばピンチに見舞われたが、なにくそとがんばった。とにかく第一戦に勝て、母も喜んでくれるでしょう」と流れる汗をふきながら思わずニッコリ。