1989年
「あんないいピッチングをするのに、巨人はどうして使わないのだろう? 」-ここ、1、2年というもの、加茂川の周辺でこんな声が聞かれた。とくに一昨年(昭和62年)はイ・リーグで11勝3敗、2セーブを挙げた。その秋のジュニア日本選手権では、中日を相手に完封勝ちをやってのけ、若手のホープとして一躍脚光を浴びた。昨季は5勝1敗、3セーブ。一軍では、この2年間で5試合に登板しただけで、勝敗はゼロ。伸びのある速球、それにカーブ、スライダーのコンビネーションを得意とする右投げのピッチャーだ。「大きなことはいえないが、新人のつもりで頑張りたい。今度は巨人キラーになる」と宣言している。外見はおとなしそうだが、シンはズ太い。心機一転、大化けする可能性も・・・。