車離れして以来、ますます車事情には疎くなってしまったのだけれど。
プリウス、インサイト人気で注目のハイブリッド車。
が、ハイブリッド車を超えて一気に電気自動車へのパラダイムシフトが進むのではないか、という見方もあるみたいです。
昨日(10日)、今日(11日)と日経新聞朝刊「経済教室」は「クルマ近未来」の特集が組まれていました。
10日の村沢義久・東京大学特任教授は、電気自動車が今後の主役になるだろう、という見方。
そしてそのことが産業の大変化をもたらすだろうとの見解。
しかし、進化の行き着く先である電気自動車の時代には、状況は一変する。極端にいえば、モーターとバッテリーさえあれば走れるため部品点数が大幅に減少し、開発コストも削減される。モーターとバッテリーは汎用性が高いため調達は難しくない。これらの要因のため、新規参入がはるかに容易になるのだ。それが、「素人集団」テスラ・モーターズの大成功につながった。自動車産業に劇的なパラダイムシフトが起きているのである。
電気自動車の一歩手前のプラグイン・ハイブリッドでも同様である。中国やカリフォルニアの新参メーカーが採用する「シリーズ・ハイブリッド型」はモーターだけで走る仕組みで、電気自動車に「航続距離延長装置」としてエンジン駆動の発電機を付加したコンセプトであり、構造的にも簡単である。
<中略>
ここに、大手メーカーにとってのジレンマがある。シリーズ・ハイブリッドの採用も電気自動車の導入も難しいことではないが、それは、自らが長年にわたって培ってきたガソリンエンジン技術の放棄を意味するからだ。しかし、方向は決まっている。問題は、いつ決心するかである。
旧来型の自動車産業が、既得権益を守る立場になるということか。
米国のGM、クライスラーの救済をみると村沢氏が「いつ決心するかである」と語るほどパラダイムシフトは簡単なことではないような気もしますが。
電気自動車の普及に向けた最大の課題は、やはり電源の確保と電池の性能みたいです。
11日同欄の松島憲之・日興シティグループ証券マネジングディレクターは、当面ハイブリッド車が優勢との見解。
アゴラにも、本件に関するエントリがありました。
日本は国策としてEV(電気自動車)産業にコミットするべき(後編:HV vs EV)-小川浩