「3時10分、決断のとき」
原題:3:10 TO YUMA
2007年 米 122分
■監督:
ジェームズ・マンゴールド
■出演:
ラッセル・クロウ
クリスチャン・ベイル
ローガン・ラーマン
ベン・フォスター
ピーター・フォンダ
●あらすじ
ラッセル・クロウとクリスチャン・ベイルの競演で贈る西部劇ドラマ。
オリジナルはエルモア・レナード原作の1957年作品「決断の3時10分」。
逮捕された強盗団のボスと、報酬目当てに彼の護送を請負った借金苦の男が道中で繰り広げる
複雑な心の交流を骨太のドラマと迫力のアクションで描き出す。
監督は「17歳のカルテ」のジェームズ・マンゴールド。
アリゾナで小さな牧場を営むダン・エヴァンスは、
干ばつ続きで借金がかさみ、家族を養うことに汲々としていた。
そんなある日、ダンは町で強盗団のボス、ベン・ウェイド逮捕の現場に居合わせる。
ウェイドを裁判所行きの列車まで護送することになり、
ダンは報酬目当てにその危険な任務を買って出るのだが…。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
最低なリメイクだね、これ!
オリジナルの良さを、まるで分かっていない最低の脚本。
そう言えばオリジナルは、邦題が原題よりも優れている珍しい作品。
オリジナルのテーマは、「決断の3時10分」と言う邦題に見事に現れていると言えるが
リメイク版の方は、邦題の意味が全く分かっていないようだ。
オリジナルでは悪党と言うより、魅力的な”男”であったベン・ウェイドは
こちらでは単なる殺人鬼でしかない。
立派な大親分であったオリジナル。単なるチンピラのリメイクと言った所。
一方、ダンの方も立派な父親であろうとしたオリジナルに比べると
どうも自分探しの旅に出た、駄目オヤジにしか映らない。
脚本もオリジナルを踏襲しつつ、やらなくて良い改悪ばかりしている。
例えば、ダンの家で夕食を食べている時、去る時のベンとか。
ベンを悪党一辺倒に描いておきながら、たったの一言で改心するラストも支離滅裂で理解不能。
爽快感に満ち溢れていたラスト・シーンも、わざわざこんな改変する必要があるのだろうかと言う気もする。
銃撃戦とかは流石にオリジナルより何倍も派手だが、銃撃戦の作りが下手に見えた。
まるでマカロニ・ウエスタンの上っ面だけ真似ているかのようだ。
観ていく内にどんどん面白くなっていったオリジナル。
観ていく内にどんどんげんなりしていったリメイクと言った所。