★日産の問題が、大きく取り上げられている。
ルール違反なのだが、日産は本当に反省などしているのだろうか?
新聞はこのように、まともに取り上げてその記事を流している。
アタマを下げてはいるが、ホントに『悪かった』と思っているのだろうか?
『日産 ゴーン流が裏目に 効率化優先で意思疎通図れず』
こんな見出しだが、ホントに効率化優先でこうなったのだろうか?
検査員の資格をちゃんとすることに そんなに費用が掛かる訳でもないし、これは単に『大した問題ではない』と解ってはいたがやらなかった節がある。
少なくとも『効率化優先』でこうなったとは思えないのである。
新聞の記事は、結構まともに取り上げていて、このように記事を結んでいる。
★ 資格がある検査員でも、資格のない検査員でも『その資格』によって費用が極端に増えるとは、思えないのに不思議だなと思っていたら、こんな記事に出会ったのである。
この記事を読む限り、『最終検査』など大したことではないのである。
それが証拠に同じ工場で生産された車でも、海外向けの輸出車は検査などする必要はないのである。
道路車両運送法に基づいて国道交通省が定めた「通達」を日産は無視し、それが発覚した後もその通達を破っていたことになる。現行のルールでは日産の行為は到底許されるものではない。ただ、日産の肩を持つわけではないが、こうした不祥事がなぜ起こるのか、という本質的な問題を考えたいと思う。
日産の出荷停止が「国内向け」であることに気付いている方はいるだろうか。不祥事が発覚した工場では輸出用の自動車も一緒に生産して、一緒に検査しているのに、無資格者が検査していても、輸出はOKなのである。その理由は単純。海外では有資格者による最終検査を求めていないからである。
そして、「通達」で定められた有資格者による検査については、有資格者に、どのような技能が求められるかは明確に定義されていない。資格は国などの公的機関が認めたものでもないし、高度なテクニックを有しているわけでもない。・・・
そんなにお金がかかるわけでもないのに、日産はなぜ、こんな簡単なことをやっていなかったのか不思議でならない。日産にはコストカットのイメージが強烈に付いているので、経費削減で手抜きしたのではないかと見る読者もいるだろうが、世界の消費者に最終製品として送り出すクルマで、品質管理で手を抜いて不具合を起こせば、訴訟ラッシュでどんなしっぺ返しが来るかくらいは、グローバルで商売している日産ならよく分かっているはずだ。
それなのに、日産では無資格者が検査を続けたのはなぜか。答えは単純である。無資格者が検査しても、有資格者が検査しても、実態的には何も変わらないからである。
・・・この最終検査工程は、「儀式」の工程であり、何のノウハウもないといっても過言ではない場所だからだ。・・今回のような日産の不祥事を起こさないようにするためには、「ルール」を変える必要があるのではないかと筆者は感じる。日本の自動車産業に関わっている人の中には、そう感じている方もいるのではないか。ただ、この局面でそれを言うと、「ルール破り」をさも肯定するかのように聞こえてしまうので、それは口が裂けても言えないだろう。
率直に言うが、こうした最終検査のことも含めて国土交通省が主管の「型式認証制度」は一部が時代遅れになりつつある。各自動車メーカーの工場の最終検査で、統計学などを駆使して不具合がどれくらい出ているのか、あるいは出る確率があるのかを確認し、問題がないのであれば、有資格者による検査制度は廃止にすればいいし、逆に問題があるのならば、有資格者を厳密に定義していくことが求められる。
海外では有資格者による最終検査が求められていないということは、廃止にしても大勢に影響はおそらく影響はないだろう。
こういうのを『お役所仕事』と言うのだろう。
アメリカでなら、間違いなくこんなルールは『現れない』と思うのだが・・・
どのように思われますか?