雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

鈴鹿サーキットの想い出

2022-07-05 05:50:22 | M/Cレース

つい先日のFacebook に松嶋裕さんが、
 こんなコメントで鈴鹿サーキットの開業前の写真をアップされていた。 

『ひと足もふた足も早く梅雨が明けて夏がやって来てしまいました。
夏といえば、そう、鈴鹿8耐。3年ぶりの開催となります。

舞台となる鈴鹿サーキットは今年60周年
ということで60年前の夏鈴鹿サーキット開業直前の姿をどうぞ。』

  


 鈴鹿サーキットと言えば、私にとっていろんな想い出がいっぱいなのである。
 1962年6月に着工し、9月に完成して
 11月には第1回全日本ロードレースが開催されて、
 そのレースを観に行ったカワサキの製造部の連中が感激して、
 カワサキもレースをと翌年青野ヶ原のモトクロスで、
 1位から6位までを独占する完全優勝を果たしたのが、カワサキの二輪事業本格的進出に繋がったのである。

 そういう意味では若し鈴鹿が産まれなかったら
 カワサキの二輪事業はなかったかも知れない。

 ちょうど60年も前の話なのだが、
 実は私もこの年の10月5日鈴鹿サーキットに行ってるので、
 カワサキの中では私が一番乗りなのである。
 当時ちょうど広報も担当していて、新装なった鈴鹿サーキットに看板を付けないかという話があって、
 業者の方が何社かの候補を募って大阪から車で案内してくれたのである。
 ホンダのレーサーが爆音を立てて走っていて、初めてみるレーサーにびっくりしたのを覚えている。


★ その後、二輪事業を本格的にスタートしたカワサキは、
レース委員会』なるものが創られて私はその事務局や直接のレースマネージメントを担当していたのである。

当時の契約ライダー
左から岡部能夫・歳森康師・山本隆・三橋実・梅津次郎の5人のライダーが、そのスタート時期なのである。


 


 ただ当初はモトクロスオンリーだったのだが、
 1965年の5月に行われた鈴鹿ジュニアロードレースに、
 モトクロスのチャンピオンライダーだった山本隆がどうしても出場したいというのである。
 当時はまだロードレース出場の許可は会社からは出ていなかったのだが、
 レーサーを造ってこっそり出場してみたら、
 山本隆はホンダに次いで3位に入賞したのである。

 これがその時の写真でトップにいるのが3位になった山本隆だが、




 

その勝因は『』で、全体のスピードが落ちたのと
モトクロスライダー山本隆のテクニックが生きての3位入賞で、
カワサキもロードレースに本格的に取り組むことになるのである。
青野ヶ原のモトクロスで完全優勝出来た勝因も実は『』なのである。
カワサキにとってはこの二つのレースの雨は、
本当に恵みの雨だったということが出来ると思う。


★前述の松嶋裕さんがさらにこんな記述をされているのだが、

『1962年に開業した鈴鹿サーキット。
2年後の1964年8月1〜2日には鈴鹿18時間耐久レースが開催されています。
たぶんこれが初めての鈴鹿サーキットでの耐久レースだと思われます。
スタートは夜の8時。翌日の昼2時がゴール。
さらに翌1965年7月31日〜8月1日には、24時間耐久レースが開催されます。
24時間耐久は7月31日午後5時にスタートし、翌8月1日の午後5時がゴール。』

 
実は私はこの『24時間耐久レース』にはMFJの運営員として鈴鹿の現場にいたのである。

これがその日の日記だが、こんな風に書いている。
 
参加台数は27台とちょっと寂しい。
鈴鹿サーキットは派手にデコレーションや催し物を準備、オールナイト映画劇場など。
完全にアメリカナイズされた催し物に集まった人たちも若くエネルギッシュで、イカス10代のカップルが圧倒的に多かった。
夜を徹しての行事「外泊はイケマセン」という時代は過ぎた、熱っぽい夏の一夜であった。』
 とこんな風に書いているが、そんな雰囲気だったのである。
           

            

   


後にこの若い人たちの夜の行動が問題になって、24時間耐久はこの1回で終わってしまったのである。
こんな不祥事があって中止になった『24時間耐久レース』なので、ネットにも出ていないのだが、
松島裕さんの記事はそういう意味でも非常に貴重なのである。
日本でも二輪の24時間耐久レースがあったことは間違いないのである。
 
その後も鈴鹿サーキットにはいろいろと関係があって、
現役時代の7月末は、八耐週間でずっと鈴鹿サーキットで過ごしていた時代もあったのである。

もう行くこともないのかも知れぬが、
鈴鹿サーキット』は想い出いっぱいの懐かしいサーキットなのである。



 
コメント
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