CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ハードなサウンドに拘らず

2025年02月24日 | BRITISH ROCK

60年代中期から後期にかけてサイケデリック・ムーブメントなる新しい動きが登場し数多くのバンドが追従した。

そのムーブメントにあえて逆らったのが、キンクスのリーダーのレイ・デイビス。

1967年のアルバム、Something Else By The Kinksからそれまでのエレキ・ギターによるエッジの効いたロックだけでなく、別のジャンルにも踏み込みアクセントを加えた。特にWaterloo Sunsetはビートルズのポールがお得意とする郷愁を誘うシンプルなメロディーのバラードでそれ迄のキンクスのイメージを覆した。

1968年には2年の歳月をかけて制作した、The Kinks Are The Village Green Preservation Societyがようやく発売された。当初LP2枚組で制作するもレコード会社から拒否され、レイがシングル・アルバムとして再編集するなど紆余曲折があったらしい。

(2016年に出たモノ・ボックスからの一枚。このアルバムの中古ってあまり出回っていなくて、たまにオークションで見かけても高い!)

田舎によくある緑豊かな公園(ヴィレッジ・グリーン)を保護する架空の団体がタイトルのコンセプト・アルバムで、イギリスのノスタルジーや田舎の生活に敬意を表した内容と言われていて、それに伴ってハードな演奏はなく全体的にシンプルで大人しめ。

デビュー当時のキンキー・サウンドは一体どこに行ってしまったのか!

玄人筋からは傑作といわれたものの、それ迄の一般のファンは引いてしまい当時はチャート・インさえしない失敗作と言われた。

オイラはのんびりしたこのアルバム結構好きなんだけれどね….

しかしながら、2018年に50周年記念として再発されたこのアルバム、なんと全英チャートで48位を記録。

発売から50年経って、ようやく時代が追いついたってところですかね。