60年代中期から後期にかけてサイケデリック・ムーブメントなる新しい動きが登場し数多くのバンドが追従した。
そのムーブメントにあえて逆らったのが、キンクスのリーダーのレイ・デイビス。
1967年のアルバム、Something Else By The Kinksからそれまでのエレキ・ギターによるエッジの効いたロックだけでなく、別のジャンルにも踏み込みアクセントを加えた。特にWaterloo Sunsetはビートルズのポールがお得意とする郷愁を誘うシンプルなメロディーのバラードでそれ迄のキンクスのイメージを覆した。
1968年には2年の歳月をかけて制作した、The Kinks Are The Village Green Preservation Societyがようやく発売された。当初LP2枚組で制作するもレコード会社から拒否され、レイがシングル・アルバムとして再編集するなど紆余曲折があったらしい。
(2016年に出たモノ・ボックスからの一枚。このアルバムの中古ってあまり出回っていなくて、たまにオークションで見かけても高い!)
田舎によくある緑豊かな公園(ヴィレッジ・グリーン)を保護する架空の団体がタイトルのコンセプト・アルバムで、イギリスのノスタルジーや田舎の生活に敬意を表した内容と言われていて、それに伴ってハードな演奏はなく全体的にシンプルで大人しめ。
デビュー当時のキンキー・サウンドは一体どこに行ってしまったのか!
玄人筋からは傑作といわれたものの、それ迄の一般のファンは引いてしまい当時はチャート・インさえしない失敗作と言われた。
オイラはのんびりしたこのアルバム結構好きなんだけれどね….
しかしながら、2018年に50周年記念として再発されたこのアルバム、なんと全英チャートで48位を記録。
発売から50年経って、ようやく時代が追いついたってところですかね。
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