プログレ・ロックのアルバムの場合、一般的なポップやロック・アルバムと比べるとラジオ・フレンドリーな3−4分を超える長尺な曲から構成されている場合が多い。
オイラはリスナーに媚びるようなそこらへんのポップ・バンドじゃないんだからシングルなんて出す必要がない!なんて尖ったことばっかり言ってもレコードを買ってくれたりコンサートに足を運んでもらえなければ食ってはいけない。
適切なプロモーションは必要。
インターネットのない昔の時代のプロモーションといえばやはりラジオが主力で、バンドをプロモートするには少なくともラジオでオン・エヤー可能なサンプラー的なシングル盤は必須だった。
7インチ・45回転のフォーマットでは収録時間は5分程度が上限なので長尺曲からおいしい所を抜粋したり、アルバム・コンセプトのバランスが崩れようとシングル・カット出来そうな曲を何気にアルバムに忍び込ませたりと色々苦労するのである。
本日はELPが1971年に出したアルバム、展覧会の絵からシングル・カットされたナットロッカーを5年ぶりに聴いてみた。
オリジナルとは違って高度な演奏力を持って軽快なテンポで演奏されるナットロッカーは当時圧巻で、後にアルバム購入に至るきっかけに。
ところで、この曲がアルバム・コンセプトを崩すってどうゆうこと?
つまりアルバム、展覧会の絵はムソルグスキーの組曲をロックのアレンジに焼き直したものがコンセプトであるのに、何故かチャイコフスキーのナットロッカーが収録されているのはちょっと不自然だと個人的に思うわけで...
確かチャイコフスキーはムソルグスキーを含めたロシア5人組とは異なった音楽感を持っていてお互いが対立関係にあったらしいとどこかに書いてあった様な...
ムソルグスキーが存命で、もしこのシングルを見たら“何で主役のオレがB面(キエフの大門)やねん!”
なん〜て妄想をしているうちにいつの間にかあたりは夕闇に包まれる。
もう秋ですな。
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