いつまでそんなことやってんの!
皮肉っぽくてシャレっ気たっぷりってのは確かに面白おかしいけど、売れなきゃシャレにならないし食っていけない。
原点回帰とまではいかないけど、少なくともかっての様に一般大衆に受けなきゃね。
RCA時代の見方によれば悪い癖だったコンセプトを重視したマニアックな芸風はこれでおしまい。
てな事で、The Kinksは心機一転、アリスタ・レーベルを移籍することに。
クライブ・デイビス率いるアリスタに移籍って事から、ポップな売れ筋路線に方向展開するとは思っていた。
まさしくその通りで、1977年に出た通算16枚目のスタジオ・アルバムでアリスタ・デビュー・アルバム、Sleepwakerは耳に馴染みやすいポップでロック・テイストの曲が中心となった。
(1980年の再発日本盤)
とは言え、バンド・リーダーのレイ・デイヴィスのシニカルな歌詞は健在。
例えばJuke Box Musicでは;
女の子がお好みの曲をジューク・ボックスで熱心に聴き込む。
レイは感情移入しようって思ってもお薦めしないねと突き放す。
だってそれって単なるジューク・ボックス・ミュージック、歌詞なんて意味ないし、ビートに合わせて他の女の子の様にただ踊れば良いだけ。
つまりそれってRCA時代のコンセプト・アルバムもただの彼の個人的なシャレっ気によるもので、さほどの意味はなく深く考える必要はないって言ってるのかな?
なるへそ、レイの本質は昔から何も変わっちゃいないって事ですかね。
このレコード持ってらしゃるってことで、それはすんばらし〜
私見ではありますが、第三者のパートナーと比べると兄弟の場合お互いの事を知り尽くしているゆえ些細な事でも遠慮無しってことで喧嘩に発展することは多々あるではないかと...
兄貴としては弟のドライブの効いたギター・ワークがバンドの根幹だと認識しているし、また弟の方は兄貴の稀代なメロディー・メーカーとしての才能を高く評価しお互いが引かれる様な関係で、所謂腐れ縁的にバンドが続いたのではないかと…
ちなみに、このアルバムのLife On The Roadの出だしのパート、ウォーター・ルー、セルロイドにロックンロール・ファンタジーとか美しいメロディーが数多く、なんで人気が日本で出ないのか?
We are The Village Green Preservation Societyと能天気に歌う落差について行けないのですかね?