今日、打合せ中に、会社に電話があった。
仕事先の助手的な立場で、今回のプロジェクトに
関わってくれている女性からだ。
彼女は、ちょうど30歳ぐらいだろうか。
それなのに、私の同年齢時代の仕事の質を考えると、
「どうして大企業は、女性に仕事をまかさないのか」
「女性に対して責任を持たせないのは何故なのか」 と、
すごく強く感じる。
若くて、経験がないのであれば、納得ができるけれども・・・
せめて小さな仕事でも、あるいはグループでも良いので、
やりがいのある仕事を任せてみてはどうか・・・と、いつも思う。
それで、結果が、あるいは 「成果」 が出なかったとしても、
その失敗の部分から、多くを学べるのに・・・。
話を戻そう。
彼女の電話の用件は、「仕事の流れが理解できなくて、
確認をさせてほしい 」 というものだった。
私が、今朝送ったメールについての問い合わせだった。
細かく、説明をしてあげて、「不明な部分は連絡を」 と
伝えたら、かなり安心をしていた・・・。
私に、見えたのは、上司である「キレる男性」が、
仕事の肝心な柱の “変更事項を伝えていない” ・・・という、
非常に現実的な想像だった。
彼女は、同会社の主要人物の顔も、把握していない。
とても有名な人なのに・・・。
そして、自分の上司との距離感や、関与しているメンバーの
複雑な絡み合った関係などもそうだし、
全く予想をしていないのだ。
私が「キレる上司」に代わって、やるべき仕事の具体的な
アドバイスをしたのだが・・・全く、切ない話だとも思う。
肝心な「仕事の変更点が伝わっていない」、「理解できない」という
致命的な部分は、どうしようもない。
同じ方向を見ている人たちには、努めて同じ情報が与えられ、
同じ条件で、一緒に頑張れる環境がベターである。
男性上司は、助手を育てる意思は全くないように見える。
また、私には「サポートしてくれる雑用係」として、彼女のことを
見ているように感じとれるのだが・・・。
女性は、職場の花だと思うが、すでにお茶くみの時代は、
完全に終わった。
しかし、自発的に努力を続けていくことと、立場の主張を
していかないと、上司のイメージは変わらないだろう。
それに、「結婚相手を見つけるまでネ」という女性職員も
いないわけではなく、そのあたりは女性の顕著な特徴として、
色メガネで見られる点である。
男性と飲みに行っても、口説いているのか、興味があるのか・・・
「なんで結婚しないの?」という質問を繰り返す「変な男性」が
多いのも、現実的な話である。
私は、いつも呆れる。
酔いにまかせて、プライバシーに踏み込んでいることにも、
気がついていない。
本気の女性にとっては、まだまだ生き抜くのに難しい環境で
あるのかもしれない。
海外のように、対等な立場として、見てくれる男性が少ないのは、
日本の特徴だ。
出世したい女性や、仕事をしたい女性が頑張れる世界は、
一部の企業によって整えられていても、ほとんどの企業は、まだ
そのような状況まで達していない。
遅れていると思う。
本気で頑張ろうとしている彼女たちの言葉を聞くたびに、私は、
少しばかり切なくなる。
あと10年たったら、役員や取締役の中に、輝く女性の顔が
見られるようになるのだろうか。
私自身にはできないことだからこそ、頑張ってほしいと、切に
願う自分がいる。