スーパーのワゴンでガンプラが山積みされていた。定価1400が500円らしい。最近のインジェクション技術やスライド金型の精度を知りたくなり1個購入してみた。丁度、いまの仕事でインジェクションの成型や金型で苦労していたのだ。買ったのは1/144スケール、「ジャハナム」という機体。ファーストガンダム以降は観ていないので知らないキャラクターだ。そもそもガンプラなんて生涯初の購入となる。パーツは4色で色分けされていて更に2色のクリアーパーツとシール(デカールではない)が付属する。塗装せず素組前提での商品化がなされている。組み立て説明書もCADデータから起こされていて工程のいちいちが一コマずつ親切に記載されている。我々の子供の頃、特に洋物はどうかすると説明図が一枚に一コマでまとめて表記などという不親切極まりないものも多くあったのだ。もちろん成型色も一色でパーツ構成も数えるほどだったが。今の子供は「ペネロープ号」が青色一色で悲しい思いをすることもないのだろう。ガンプラ制作時の注意点はランナーからのパーツ切り離しに気を使うだけでよい。薄刃ニッパーでゲートを残し切り離し、カッターでゲート跡を削りとる。組み立て後に隠れてしまう部位は遠慮なくパーツギリギリで刃を入れる。パーティングラインも上手く処理されていて目立つ位置から逃げている。各関節はポリキャップで可動する。もちろんパーツ精度も素晴らしくヒケや歪みも皆無。勘合部の隙間もなく一度はめ込むと分離には往生するレベル。押し出しピンもパーツ裏側で上手く処理されている。TVを観ながらの作業で完成までに3時間を要した。作り慣れすれば1時間程度の内容。素組と決めているのに、「ここは先に塗装しないと」「ここは筋彫り」「パテで埋めるか」とか後工程の処理を無駄に考えてしまう。はたして完成品は色分けも出来ていてパーツ精度も高くプラモデルとは思えない出来栄え。ガンプラが35年に及ぶ歴史の中で模型業界への貢献度は計り知れない。しかし一つ功罪をあげるとするなら、このはめ込み・ポリキャップの作り方に慣れてしまうと、接着剤を使いパテとペーパーに格闘し塗装までを求められる旧来のプラモデル制作には戻れなくなりそうなこと。
プラモデルで思い出すエピソードをひとつ。昔の刑事ドラマ「Gメン'75」の話。ドラマの冒頭で嫁さんが勤め帰りにおもちゃ屋に立ち寄り、プラモデル売り場の棚から大物のプラモを無造作に一つ選んで購入。帰宅して買ってきたプラモを無言で旦那に渡す。旦那はプラモ制作の手を止めそれを受け取る。カメラが引くと部屋にはそうして作り溜められたあらゆるジャンルの模型が部屋を飾っている。旦那は道楽も女遊びもせず嫁から与えられたプラモデルをせっせと作って飼いならされているのだ。これを観た小学生の自分は「これぞ理想の夫婦像だ!」とドラマの旦那に軽く嫉妬したものだった。
プラモデルで思い出すエピソードをひとつ。昔の刑事ドラマ「Gメン'75」の話。ドラマの冒頭で嫁さんが勤め帰りにおもちゃ屋に立ち寄り、プラモデル売り場の棚から大物のプラモを無造作に一つ選んで購入。帰宅して買ってきたプラモを無言で旦那に渡す。旦那はプラモ制作の手を止めそれを受け取る。カメラが引くと部屋にはそうして作り溜められたあらゆるジャンルの模型が部屋を飾っている。旦那は道楽も女遊びもせず嫁から与えられたプラモデルをせっせと作って飼いならされているのだ。これを観た小学生の自分は「これぞ理想の夫婦像だ!」とドラマの旦那に軽く嫉妬したものだった。