衆院本会議は、国民に番号を割り当て、年金や納税情報を一元的管理するマイナンバー法案を可決したという。国民総背番号制は駄目だ。管理されるのは嫌であるということ以上に、誰が、なんのために管理するのかということ自体を考えてみれば、その危険さがわかる。アメリカのソーシャル・セキュリティー・ナンバーというものは、もはやかの国では必須だが、日本という国がなぜそれを必要とするのか、きちんとした答えはないはずだ。……石原慎太郎が名古屋市内での講演で「日本国憲法はマッカーサーが数日で作った醜い憲法だ。これは歴史的に間違っている。戦勝国が負けた国を統治するために作った法律が、相手の国が独立しても通用する事例っていうのは世界のどこにもない」という。間違いだらけだ。憲法を作ったのはマッカーサーではない。「戦勝国」だけでなく日本人も一緒に作っている。日本国民自身が大切にしてきた。こんな表面的な発言ばかりして、憲法のどこに問題点があるのか指摘できていない。この人は「そんなまどろこしいことをやっていたら憲法なんか良くなるわけがない」と言って、国民投票まで否定している。
憲法を、政治家だけで勝手にどうこうしていいものではないという常識さえないのだ。……しかしあらゆる意味で、管理されることに慣れ、甘えてきた国民自身の責任も重い。だが、その責任をとるにはどうするかといえば、国民自身が変わることでしか、果たせないのだ。
憲法を、政治家だけで勝手にどうこうしていいものではないという常識さえないのだ。……しかしあらゆる意味で、管理されることに慣れ、甘えてきた国民自身の責任も重い。だが、その責任をとるにはどうするかといえば、国民自身が変わることでしか、果たせないのだ。